インターネットプロバイダとして有名なBIGLOBE社が提供する格安SIM『BIGLOBEモバイル』。他社にはない魅力的なオプションがあり、数あるMVNOの中でも有力なサービスです。実際に筆者はメインスマホのSIMとして1年ほど使ったので、通信速度の体感もまじえながらサービス内容を詳しくご紹介します。
料金やエンタメフリープランの内容、メリット・デメリットについても幅広く記しました。検討中の方は参考にしてください。
格安SIM『BIGLOBEモバイル』1年使った評価 通信速度、料金、エンタメフリーなど
最終更新日:2018年11月21日
最近は写真をデータで保存することが増えましたが、プリントして手元に残しておくのもまた良いものです。
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最大の特長はYouTubeなど見放題の『エンタメフリー・オプション』
料金は他社の格安SIMと大きくは変わらず、標準より少し安いくらい。そこに毎月480円(税抜)足すだけで、動画サービスや音楽配信サービスをいくら使っても通信量がカウントされない「エンタメフリー・オプション」が特長です。
筆者も外出先でYouTubeをたくさん見たいがために本SIMを契約しました。
エンタメフリー・オプションの詳細
月々の通常料金に加えて
●音声通話SIMの場合:月480円(税抜)
●データSIMの場合:月980円(税抜)
を払うことで、次のサービスを利用しても通信量がカウントされなくなります。
通信量カウント対象外になるサービス
●YouTube
●YouTube Kids
●Google Play Music
●Apple Music
●AbemaTV
●Spotify
●AWA
●radico.jp
●Amazon Music
●U-NEXT
特にYouTubeなどの動画サービスは通信量が大きいので、月々の残容量を気にすることなく視聴できるのは安心感が大きいですね。
テザリングでも見放題になる?
結論から言うというと、テザリングでも問題なく見放題になります。
筆者が契約した当初はスマホアプリでの利用が推奨されており、「テザリングで対象サービスを使っても通信量がカウントされることがある」とアナウンスされていました。
しかし今回あらためて確認すると、「エンタメフリー・オプションはテザリングでも適用される」と明言されていることが判明。テザリングでも安心して動画視聴できます。
画質・音質は最低水準
画質や音質の設定は、各サービスの最低水準にすることが推奨されています。高画質・高音質にすることはできるものの、再生が途切れがちになったり止まったりしがち。
たとえばテザリングでYouTubeを視聴し、画質を1080pなど高画質に設定するとまともに再生できなくなります。低画質・低音質の条件で見放題と考えてください。
推奨される画質・音質
●YouTube:自動設定(360p以下)
●YouTube Kids:自動設定(360p以下)
●Google Play Music:ストリーミングの質 標準以下
●Apple Music:推奨品質の指定なし
●Spotify:音質 標準音質以下
●AWA:ストリーミングの質 Normal以下
●radiko.jp:推奨品質の指定なし
●Amazon Music:ストリーミング音質 低以下
●U-NEXT:画質 最低画質
『BIGLOBEモバイル』の通信速度は実際どうか?
筆者はUQモバイルやmineoなども利用したことがありますが、通信速度を比べてみて特別に速い・遅いとは感じませんでした。標準的な通信速度かなという印象です。
混雑時間帯では繋がりにくさを感じることもあり、通勤電車で動画を見ているとローディング状態になることもチラホラ。しかし回復するのも早いので十分許容できるレベルです。
スピードテストの結果以上に、実際の表示速度が安定して速い
格安SIM各社の通信速度を比べる際によくスピードテストサイトが活用されますが、『BIGLOBEモバイル』は必ずしも高いスコアを出しているわけではありません。
しかし通信技術を工夫することで、体感品質の向上に努めているそう。たとえば動画の再生時、普通なら動画のあちこちを片っ端からバッファリング(一時ダウンロード)しようとするのですが、『BIGLOBEモバイル』は目先の再生に必要な分だけを適宜バッファリングするため、再生が安定しやすくなっているとのことです。
『BIGLOBEモバイル』のメリット
エンタメフリー・オプションによるYouTubeなどの見放題
上で述べた通り、エンタメフリー・オプションにより主要な動画サービス・音楽サービスを視聴し放題になるのが大きいです。
YouTubeが見放題になる他社サービスとしてDTI社の「DTI見放題SIM」「20’s SIM」がありますが、こちらはYouTube・Twitter・マイナビ関連サイトのみが対象。AbemaTVや音楽サービスなどは含まれません。
1つの契約で複数枚のSIMカードを発行するシェアSIM
1つの契約でSIMカードを複数枚発行し、データ容量を分け合うサービスもあります。1人でスマホとタブレットに分けて使ってもいいですし、家族とシェアすることも可能。
通常の月額料金に加えて
●音声通話SIMの場合:900円
●SMS付きSIMの場合:300円
●データSIMの場合:200円
の追加料金がかかりますが、2回線契約するより大幅におトク。4枚まで追加可能です。
音声通話SIMで契約したからといって2枚目のSIMも音声通話SIMにしなければならないわけではありません。SMS付きSIMやデータSIMも選べます。
「メインスマホは音声通話SIM、タブレットでは電話もSMSもいらないからデータSIMにする」などの選択肢があるのです。
全国各地のBIGLOBE Wi-Fiが使える
カフェやコンビニなどで幅広く提供されている公衆Wi-Fi『BIGLOBE Wi-Fi』が無料で使えるようになります。
『BIGLOBE Wi-Fi』の主な利用可能エリア
●スターバックス
●プロント
●ロッテリア
●タリーズ
●セブンイレブン
●ローソン
●ロフト
●西武
●イトーヨーカドー
ほか
より詳細なスポット一覧はこちら
「BIGLOBE Wi-Fi」 アクセスポイント提携先一覧:BIGLOBE会員サポート
ただしこのサービスを利用できるのは、データ通信量6GB以上のプランになります。3GB以下は利用できないのでご注意ください。
専用アプリで通話料が半額に
通常の通話料は20円/30秒。しかし専用の通話アプリ『BIGLOBEでんわ』を通して発信すると、半額以下の9円/30秒で通話できます。
海外通話に関しても一律20円/30秒になり、通常の国内通話料金と同じ安さで通話できます。
4つのおトクな電話オプション
電話をよくかける人向けに、4種類の電話オプションが用意されています。短時間の電話をよくかける人、IP電話は声が途切れがちだから使いたくない人におすすめ。
1ヶ月だけ使ってすぐ解約しても問題ないので、自分に合いそうなオプションを気軽に試せます。
1. 『BIGLOBEでんわ 10分かけ放題』
月額830円(税抜)で、BIGLOBEでんわアプリから10分以内の国内通話が何度でもかけ放題。10分を過ぎると通常通り9円/30秒の通話料がかかります。
2. 『BIGLOBEでんわ 3分かけ放題』
月額600円(税抜)で、BIGLOBEでんわアプリから3分以内の国内通話が何度でもかけ放題。3分を過ぎると通常通り9円/30秒の通話料がかかります。
3. 『BIGLOBEでんわ 通話パック90』
月額830円(税抜)で、BIGLOBEでんわアプリから計90分(1,620円分)の通話ができます。90分を超えると通常通り9円/30秒の通話料がかかります。
4. 『BIGLOBEでんわ 通話パック60』
月額600円(税抜)で、BIGLOBEでんわアプリから計60分(1,080円分)の通話ができます。60分を超えると通常通り9円/30秒の通話料がかかります。
複雑な料金プランがなく、比較的わかりやすい
下で説明しますが、料金プランはかなりシンプルです。
他社では2年目から料金が高くなったり、3年目からデータ通信量が減ったりと細かい変動を見せるプランもありますが、『BIGLOBEモバイル』でそういった複雑さはありません。
2年縛りや解約月がない
大手キャリアはもちろん格安SIM他社でも、2年縛りや解約月を設定したサービスがありますが、『BIGLOBEモバイル』にはありません。
ただし音声通話SIMの場合、1年間の最低利用期間があります。期間内に解約する場合は解除料8,000円が必要。1年経過後はいつでも自由に解約できます。
BIGLOBE光とセットで月300円値引き
BIGLOBEといえばもともと固定インターネットのプロバイダとして有名で、自宅のインターネットプロバイダがBIGLOBEだという人もいるでしょう。
『BIGLOBE光』とセットで使えば、月額料金が月300円値引きされます。
ただしBIGLOBEモバイルのデータ容量は6GB以上、かつタイプD(docomo回線)でなければ割引が適用されないのでご注意ください。
チャットサポートが充実
BIGLOBEモバイルのトップページなどから、チャットで問い合わせできます。有人の受付は10時~24時。それ以外はロボットによる自動案内が行われます。
チャットサポート自体は他社でもよくありますが、24時と遅くまで対応しているのがBIGLOBE SIMならではの長所。ただ窓口が混雑しているときはチャットウィンドウが表示されないこともあるので、時間を置いて再度アクセスしてみてください。
なお電話やメールでの問い合わせもできます。詳しくはこちらでご確認ください。
お問い合わせ:BIGLOBE会員サポート
『BIGLOBEモバイル』のデメリット
低速通信モードがない
多くの格安SIMには低速通信モードが用意されています。これは通信速度を落とす代わりに通信量がカウントされず、通信量残高をコントロールしやすくする機能。『BIGLOBEモバイル』ではそれができません。
高画質でのYouTube視聴は期待できない
『エンタメフリー・オプション』の項目でも述べましたが、動画・音楽が楽しみ放題になるとはいえ画質・音質は最低水準になります。フルHDや4K画質で見ることはできない点にご注意ください。
参考までにYouTubeの月額有料プラン『YouTube Premium』に加入すると、動画をあらかじめダウンロードしておいて好きなときに視聴できます。これなら高画質での視聴も可能なので、1つの選択肢として知っておくといいですよ。
『BIGLOBEモバイル』プランと料金
月々のデータ通信量により、1ギガプランから30ギガプランまで用意されています。
BIGLOBE社によると3ギガプランが6割、6ギガプランが3割ほどを占めており、利用者の年代では20代が23%と若い世代が比較的多いそうです。担当者いわくエンタメフリー・オプションが若い世代にウケているのではないかとのことでした。
その他の各種料金は次の通り。
『BIGLOBEモバイル』各種料金
【初期費用】
プラン申込手数料:3,000円
SIMカード準備料:394円
※シェアSIMのカード追加時も同様
【MNP転出手数料】
利用開始月の翌々月末日まで:6,000円
それ以降:3,000円
【SMS】
受信:無料
送信:3~30円/回
スマホとセットでの購入は、単純に機種代金を24分割で
HUAWEI、ASUS、AQUOSなどAndroid端末を中心にスマホをセット購入することも可能です。
SIMの料金にプラスして機種代金を24分割で支払っていくシンプルな仕組み。キャンペーン開催中であれば機種代金が値引きされており、スマホをおトクに入手できます。
具体的な販売端末や価格はこちらのページでご確認ください。
動画・音楽サービスを使い倒すには持ってこいの格安SIM
本来かなりの通信量がカウントされる動画サービスを、心配なく見放題になるのは嬉しいです。速度は必ずしも速いとは限らずポツポツ途切れることもありますが、価格の安さなどから考えて十分納得できるレベル。格安SIM候補の1つとしてぜひ検討してみてください。
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