2019年10月7日よりiOS版が先行リリース(Android版は10月末予定)されたフリマアプリ『PayPayフリマ』。スマホ決済サービス「PayPay」を利用でき、「ヤフオク!」と連携できるのが特徴です。そんな『PayPayフリマ』はフリマアプリ市場で1強とも言える『メルカリ』に対抗できるのでしょうか?
サービス内容や送料、販売手数料など『メルカリ』との違いを比較したので、『PayPayフリマ』が気になっている方はぜひ参考にしてみてください。
「PayPayフリマ」と「メルカリ」を徹底比較 送料は? サービス内容は?
『PayPayフリマ』と『メルカリ』を徹底比較
利用者数や出品数の違い
『PayPayフリマ』の利用者数がどれ程いるのかは不明ですが、ニールセンの調査によると『ヤフオク!』は約2,100万人、『メルカリ』は約2,300万人と両サービスとも利用者数が2,000万人超とほぼ同じ(※2018年10月時点)。
『ヤフオク!』では常時4,000万件以上(※2019年10月9日時点)の商品がフリマ出品されおり、一定の条件を満たした商品は『PayPayフリマ』に掲載されるので、『PayPayフリマ』の出品数は「ヤフオク!」に負けず劣らずといったところでしょうか。
一方の『メルカリ』は2018年7月13日時点で累計出品数が10億品を突破しています。単純には比較できませんが両サービスとも相当の商品が出品されていることが分かります。
販売手数料を比較
PayPayフリマ | メルカリ | |
---|---|---|
販売手数料 | 10% | 10% |
『PayPayフリマ』と『メルカリ』、両サービスとも販売手数料は10%と違いはありません。
配送方法・送料を比較
配送サービス
PayPayフリマ | メルカリ |
---|---|
ヤフネコ!パック ゆうパケット(おてがる版) ゆうパック(おてがる版) |
らくらくメルカリ便 ゆうゆうメルカリ便 梱包・発送たのメル便 ゆうメール レターパック 普通郵便(定形、定形外) クロネコヤマト ゆうパック クリップポスト ゆうパケット |
『PayPayフリマ』の配送サービスは『メルカリ』に比べて種類は少なく、A4サイズ~170サイズまでの大きさのみ対応。『メルカリ』と違って、大型家電や家具など170サイズを超える商品を発送することはできません。また、シールやステッカーなど小さいサイズの発送には向いていないです。
送料
PayPayフリマ | メルカリ | |
---|---|---|
ネコポス | 195円 | 195円 |
宅急便コンパクト | 380円 | 380円 |
宅急便 | 60サイズ:600円 80サイズ:700円 100サイズ:900円 120サイズ:1,000円 140サイズ:1,200円 160サイズ:1,500円 |
60サイズ:700円 80サイズ:800円 100サイズ:1,000円 120サイズ:1,100円 140サイズ:1,300円 160サイズ:1,600円 |
ゆうパケット | 175円 | 175円 |
ゆうパック | 60サイズ:600円 80サイズ:700円 100サイズ:900円 |
60サイズ:700円 80サイズ:800円 100サイズ:1,000円 |
『PayPayフリマ』は『メルカリ』と比べて、宅急便とゆうパックの送料が100円お得です。また、『PayPayフリマ』は2019年11月30日(土)23:59まで送料が無料になるキャンペーンを実施(※送料負担額が一定の金額に達すると、途中で終了する可能性あり)。
キャンペーン期間中であれば『メルカリ』より『PayPayフリマ』で出品した方が良さそうですね。
振込手数料を比較
振込先 | PayPayフリマ | メルカリ |
---|---|---|
銀行口座 | 100円 (ジャパンネット銀行は無料) |
200円 |
PayPay残高 | 無料 | - |
メルペイ残高 | - | 無料 |
売上金を銀行口座に振り込む場合、『PayPayフリマ』は『メルカリ』より振込手数料が100円安いです。また、ジャパンネット銀行の口座を指定している人は振込手数料がかかりません。
支払い方法を比較
お支払い方法 | PayPayフリマ | メルカリ | 手数料 |
---|---|---|---|
PayPay残高 | ◯ | - | - |
メルペイ残高 | - | ◯ | - |
クレジットカード | ◯ | ◯ | - |
コンビニ支払い | - | ◯ | 100円 |
キャリア決済 | - | ◯ | 100円 |
ATM支払い | - | ◯ | 100円 |
Apple Pay | - | ◯ | - |
『PayPayフリマ』は「PayPay残高」または「クレジットカード」での支払い方法しかありませんが、『メルカリ』はコンビニでの現金払いや携帯料金の合算払いなど、さまざまな支払い方法が用意されています。
ただ、『PayPayフリマ』は支払い方法が少ないものの「PayPay残高」で支払うと購入金額の1%相当の「PayPayボーナス」が還元されるので、「PayPay」を日頃から使っている人は『PayPayフリマ』の方がお得感がありますね。
※『PayPayフリマ』は特定サービス利用特典に当てはまるので、「PayPay残高」で支払ったからといって『PayPayフリマ』の1%にPayPay利用特典の1.5%がプラスして還元されるわけではありません。
サービス面を比較
『PayPayフリマ』は「Yahoo! JAPAN ID」と「PayPay」のアカウント登録および「Yahoo!かんたん決済」を使えることが利用条件です。『メルカリ』はアカウント登録だけで利用可能です。
また、『メルカリ』はスマホ決済サービス「メルペイ」に登録せずとも、クレジットカードやコンビニ払い可能です。一方、『PayPayフリマ』はクレジットカードで支払いにしても「PayPay」の登録が必須な点は利用者を選びそうです。
サポート制度
PayPayフリマ | メルカリ | |
---|---|---|
適用回数 | 1年に1度まで | 制限なし |
上限 | 1万円相当まで | 全額補償 |
■PayPayフリマ
『PayPayフリマ』は「ヤフオク!」と合わせて1年に1度まで、全く違う商品が届いたりキズや汚れがあったりなど、購入した商品に対して満足できないときに補償してくれるサポート制度があります。しかし、補償額は上限1万円相当までで、全額補償ではありません。
仮に3万円の商品を購入してサポートしてもらっても、2万円相当の金額は損することになります。
主なサポート条件
・購入した商品が届き、商品に満足できない
・Yahoo!かんたん決済で代金を支払いしている
・ヤフネコ!パック、ゆうパック・ゆうパケット(おてがる版)の匿名配送で商品を発送
・出品者から返金されていない
・購入後30日以内の商品
・Yahoo!ウォレットの登録
・届いた商品の写真、本人確認書類の提出
■メルカリ
『メルカリ』は『PayPayフリマ』と違って、適用回数に制限はありませんが、何回も補償が繰り返されると利用停止になる可能性があります。まずは取引相手と話し合って、返金・返品対応をしてもらいましょう。
届いた商品が破損していたりニセモノだったりした場合は、最大で全額補償してくれます。ただ、破損の具合によっては全額補償されないケースも。例えばDVDが届いたけどケースが破損していた場合など、中身が無事で使い物になる場合は全額補償されない可能性もあります。
それでも『PayPayフリマ』よりはサポート体制がしっかりしているので、購入者は『メルカリ』の方が安心して取引しやすいでしょう。
メルカリ6つのサポート
・お金に関するトラブルを防止
・メルカリ便を使うことで未着など配送システムのトラブルを防止
・取引間でトラブルが発生した場合、適切にサポート
・365日24時間体制で迷惑行為や不正出品物の確認
・偽ブランド品の取り締まりを強化
・捜査機関や官公庁との連携
価格交渉機能の比較
PayPayフリマ | メルカリ | |
---|---|---|
商品カテゴリー | すべてのカテゴリー対応 | 「インテリア・住まい・小物」 「家電・スマホ・カメラ」 「スポーツ・レジャー」 |
『メルカリ』は「インテリア・住まい・小物」「家電・スマホ・カメラ」「スポーツ・レジャー」の3カテゴリーの商品のみ「オファー」という機能を使って価格交渉(値下げ交渉)ができるのに対し、『PayPayフリマ』はすべての商品に価格交渉できます。
交渉できる金額は『メルカリ』と同様の商品価格の-20%まで。ただ、この価格交渉機能は『メルカリ』の場合、ほとんど使われずコメント欄での交渉が一般的なので、すべてのカテゴリーに備わっているからといって利点にはならないでしょう。
使いやすさを比較
『PayPayフリマ』は『メルカリ』と作りがそっくりなので、『メルカリ』利用者なら難なく操作できるでしょう。ただ、カテゴリーの自動選出機能が無かったり画像編集できなかったり、細かい部分で『メルカリ』より若干使い勝手が悪い印象です。
PayPayフリマの良かった点
個人的に『PayPayフリマ』で良いなと思ったのはカテゴリー分けが『メルカリ』よりも細かく、見やすい点です。食品だけでも洋菓子や和菓子、ふりかけ、缶詰などに分けられているので、商品を探しやすいです。
PayPay利用者または利用を考えている人におすすめ
「PayPay残高」を使って商品を購入することで、商品価格の1%相当のポイントが還元されます。「PayPay」は『PayPayフリマ』の他にコンビニや飲食店、家電量販店などでも利用できるので、還元されたポイントの使い道が豊富です。
サポート体制を整えないと『メルカリ』に対抗するのは厳しそう
『PayPayフリマ』は送料無料キャンペーンであったり、送料が100円安かったりと出品者にとっては嬉しいサービスである一方、購入者にとっては安全性が確保されていないので取引しづらいです。
ですので、今のところは『メルカリ』の方が取引されやすいと思います。ただ、サポート体制を整えて購入者が安心して取引できるようになれば、フリマアプリ市場1強の『メルカリ』に勝つこともできるでしょう。今後、『PayPayフリマ』がどうなっていくのか楽しみです。
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