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日本で現在主流のSNSと言えば、Twitter、Facebook、Instagramあたりでしょうか。テキストもしくは画像がメインコンテンツのSNSです。

しかし、海外では「動画」をメインに扱ったSNSが流行しているのをご存知ですか?
スマホがどんどん進化し、撮影機能も編集機能も年々上がってきているため、一般人も簡単に動画を作れるようになったのが要因のひとつでしょう。

しかし、日本ではまだ今ひとつ「流行している」という印象の薄い動画系SNS。
はたして、今後日本でそういったSNSは流行するのでしょうか。

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クローズドなSNSとオープンなSNS

動画系SNSは、大きく2種類に分けられます。

ひとつは、個人対個人で、仲の良い友人たちとの交流のみに絞った「クローズドなSNS」。
そしてもう一方は、不特定多数が投稿を見ることができる「オープンなSNS」です。

それぞれユーザーの用途が異なっているので、今回はこの2つを別のものとして、日本で流行する可能性を考察していきたいと思います。

クローズドなSNSはローカライズが急務?

■クローズド代表は『Snapchat』

身内で楽しむ動画系SNSの代表格は『Snapchat』(スナップチャット、通称スナチャ)です。口から虹が出てくる動画フィルターで有名ですね。

▲Snapchatの動画フィルター。リアルタイムに様々なエフェクトを顔にのせられる。

Snapchat:写真で会話

Snap, Inc.

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Android無料
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■手軽さがウリ! 「雑な」コミュニケーションを楽しむティーンたち

Snapchatは1対1でのやりとりが基本で、送った写真や動画が10秒で消えてしまうのが特徴。
サササッと撮って加工して送る。その手軽さが受けて、海外のティーンたちの間では人気を集めているそうです。

オジサン視点では、「動画で要件が伝わるのか?」と心配になってしまいそうですが、やりとりの内容に特に意味は必要ありません。
「髪切った」「これ美味しい」ぐらいの、既読スルーされても問題ないような内容を送り合っているだけです。

この、ある意味「雑な」ところが、何も考えなくてもいい気軽さであり、ティーンのハートを掴んだSnapchatの魅力です。

■日本で流行っているけど、流行っていない!?

Twitterなんかで動画フィルターをよく見るし、スナチャってもう日本で流行ってるのでは? そう思う方もいるでしょう。

確かに筆者も、Snapchatは十分に名前が広がっていると思います。しかし、SNSという観点からするとどうでしょうか。

▲Snapchatでは動画だけでなく、写真、スタンプ、テキストのやりとりも可能。

若者たちがSnapchatを使うのはあくまでカメラアプリとしてであり、撮影した画像は別のSNSへ投稿されています。

以前女子高生100人に対してアンケートをとった際、Snapchatを利用しているという話を聞けたのはほんの一握りだけでした。
SNSとしての機能は、ほぼ使われていないという印象を受けます。

つまりSnapchatは、カメラアプリとしては流行っていますが、動画系SNSとしては流行っていないということです。

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■日本へのローカライズをしっかりできれば、ブームの可能性も

その原因のひとつは「使いにくさ」にあるのではないでしょうか。
実際に使ってみるとわかりますが、SnapchatはUIがちょっと不親切。飽き性の10代を掴むためには、もっとわかりやすいデザインにしたいところ。

また、様々なパブリッシャーが情報を発信している「Discover」などが英語だらけというのも、日本のユーザーを遠ざける要因のひとつ。
ティーン向けのファッション誌や音楽情報サイトなどを投入し、日本へのローカライズを進めれば、若年層の興味を引くことができそうです。

▲英語だらけのDiscover。

もしかすると、LINEの動画フィルターカメラ『egg』がブームと一番近いところにいるのかもしれません。
すでにLINE本体で様々な媒体を抱えていますから、それをeggでも展開してSNS機能をのせればあるいは……?

▲動画フィルターアプリとしては後発の『egg』。人気があるオリジナルキャラの活用や、ティーン向け雑誌とのコラボなど、日本で大きく展開しているLINEならではのサービスを期待したい。

egg エッグ -自撮り、動くフィルター、簡単変身カメラ

LINE Corporation

iOS
Android
iOS版は配信されていません
Android版は配信されていません

とはいえ、もし日本で流行したとしても、ティーンの文化となるのは海外と同じでしょう。
なんでもないようなやりとりを楽しく感じるのは、10代独特の価値観。
毎日あくせくと働いて余裕がなくなってくる大人たちを、こういったSNSへ取り込むのはなかなか難しそうです。

オープンなSNSの運命は、日本人の動画職人次第

■オープン代表は『Vine』

世界中のユーザーたちと動画をシェアして楽しむ、オープンなSNSの代表格は『Vine』。
6秒の動画がループ再生されるのが特徴で、2013年から開始したサービスです。

▲Twitter傘下のサービス。ループ回数が表示され、どれだけその動画が見られているかがわかる。

Vine

VINE LABS INC

iOS
Android無料
iOS版は配信されていません
Google Playを見る

■何度も見たくなる動画を作り出す、凄腕の職人たち

Vineがリリースされた当時から、日本でもずっと「もうすぐ流行る」的な話はありました。ですが、実際には利用者はそこまで多くないという印象。

一方、海外では爆発的にヒットしています。その理由のひとつは、凄腕の「職人」たちの存在。
「Zach King」、「Pinot」など、有名アカウントたちが、この動画どうやって作ったの!? と驚くような動画をたくさん投稿しています。

▲Zach King。何が起こったのか一瞬わからない、手品のようなアッと驚くネタが人気。

▲Pinot。イラストと現実が交錯するような、2.5次元的なアニメーションが面白い。

Instagramのように日常の風景を撮影して共有するわけではなく、一般の人は基本的に見る側専門で楽しんでいるようです。

■実は日本でもすでに流行っている!

Vineではありませんが、実は日本でも似たようなサービスはすでにブームを巻き起こしています。
それが日本発の動画系SNS『Mixchannel』です。

ミクチャ - ライブ配信 & 動画アプリ

Donuts Co. Ltd.

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「ミクチャ」の略称で、中高生を中心に人気を集め、20代以上にはこの存在があまり知られていません。

仲良しな姿を見せつけるカップル動画、友だちと一緒に繰り広げるダンス動画、黒板をパラパラマンガのように使った黒板アニメーションなど、様々な動画が投稿されています。しかもそのどれもが、中高生とは思えないほどのハイクオリティ。

人気アカウントが面白い動画をアップし、一般人は見て楽しむ。その図式はVineと非常によく似ています。

▲編集技術にビックリさせられる動画や、高い身体能力に目を奪われる動画など、様々な作品が投稿されている。

こういった動画を作成して投稿する動機には、「もっと目立ちたい」「憧れられたい」「自分の能力を披露したい」といったものがあるでしょう。それはおそらく、VineもMixchannelも同じです。

■日本のVineに火をつけるには、日本の職人を

Vineにも日本人の「職人」的な人はいますが、まだそこまでコンテンツが充実していないのが実情です。

日本はもともとネットで顔出しすることに抵抗を感じる人の多い風土でしたが、ニコニコ動画の生主やユーチューバーの流行で、自身をどんどん発信していきたいという人が増えてきています。

そういった人たちが、活動の場にVineを選ぶようになったらどうなるでしょうか。
日本語の動画が増え、どの動画も英語ばっかりで……と敬遠していた日本人たちをどんどん取り込んでいけるかもしれません。

Mixchannelはあえて大人を排除することで若年層に受けるようにしたサービスでしたが、Vineはもっと上の世代も巻き込んだ人気SNSになるポテンシャルを秘めていると思います。
視聴者が増えていけば、大きなムーブメントを巻き起こすでしょう。

余談ですが、まだライバルが少ないので、今からでも本気を出せばVineで1番になれる可能性はYouTubeよりずっと高いはずです。

■動画系SNSが流行するのは、もうすぐかもしれない

こうして考えていくと、日本での動画系SNSが流行する可能性は決して低くはないと思えてきます。
スナチャのローカライズ、Vine職人の増加など、ちょっとしたきっかけから大きく広がっていくかもしれません。

特にVineのようなオープンなSNSに関しては、10代だけでなく、幅広い世代に受け入れられるサービスになり得ます。

海外のSNSが日本へ勢力を広げるのか、Mixchannelのような日本発のSNSが覇権を握るのか。
写真から動画へ、今まさに時代が移り変わろうとしています。