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  • 140秒動画は、Twitterを「動画メディア」に変えうるか?
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Twitterは6月21日から、投稿できる動画の長さを30秒から140秒へ変更しました。4倍以上の延長となり、投稿できる動画の種類の幅が大きく広がったと言えます。

転載元:https://twitter.com/video

Twitter公式ブログによると、2016年始めと比べて50%も動画投稿は増えているとのこと。今回の機能変更は、急激に伸びている動画分野を強化したいという思いがあるのでしょう。

では、いったい動画の投稿時間が長くなることで、ユーザーにはどういった影響があるのでしょうか。

140秒の情報番組が、タイムラインに登場する?

まず何よりも注目したいのは、最大の動画系コンテンツホルダーである「テレビ業界」の動きです。

紅白歌合戦やスポーツ中継、金曜ロードショーに合わせた「バルス」ツイートなど、テレビとTwitterの親和性の高さは周知の事実。
今起きていることを、みんなと共有したいという欲求が根底にあるのでしょう。

今回のTwitterの機能改修では、より濃い内容を届けられるようになりました。
そうなると、「○○がシュート!日本先制!」というようなスポーツのハイライトや、「映画○○が✕✕賞を受賞!」といったイベントの模様などを、テレビ局などのコンテンツホルダーがリアルタイムに動画で伝えていくことができます。
それはさながら、140秒の映像を流し続けるチャンネルのようです。

そうなるとテレビを見ることなく、Twitter上だけでテレビのような臨場感を味わうことができそうです。
テレビと同等の動画を、リツイートするだけで簡単にシェアできるようになるので、情報の拡散性はますます上がるのではないでしょうか。

テレビ離れしたネットユーザーにも、価値の高い映像コンテンツが届く

「若者のテレビ離れ」と言われ始め、もう10年近く経ったでしょうか。
家にいる時はなんとなくテレビを付けて流しておくという感覚が昔はありましたが、今はそこをネットが取って代わりました。
もはやテレビ番組は、「見よう」という意思を持たなければ見られないものになってきています。
その形式を変えうるのが、今回の機能改修。

Twitterのタイムラインは、「これを見たい!」という意思をもって利用することはあまりありません。「どんな投稿があるかな?」と軽い気持ちで開いたり、自分が投稿をするついでに何となく目を通すということが多いです。
そのタイムライン上に140秒の映像を流せば、「テレビを見よう」という意思のなかった人の目に、触れさせることも可能になります。

テレビ局の保有する、情報価値の高い映像コンテンツたち。それを今一度テレビ離れした人たちへ、届けられるようになるのではないでしょうか。
テレビ局が生き残っていくための、ネットユーザーと共に歩んでいく新たなチャンネルの形があるような気がします。

動画広告「Twitter Amplify」がTwitter独占配信番組を可能にする

Twitterは「Twitter Amplify」という動画広告を持っています。
パートナーとなったコンテンツホルダーが投稿した動画の前後に、15秒程度の動画広告を流せるテレビCMのようなものです。

年代や興味関心を指定すれば、もっとも関連のある動画コンテンツを自動的に配信することもできます。

転載元:http://japan.cnet.com/marketers/news/35071625/

実は2013年から日本でも取り入れられているサービスなのですが、ほとんど見かけた記憶がないというのが正直なところ。

しかし、テレビ局などが動画投稿へ今以上に注力するようになれば、この動画広告に対しての需要は高いものとなるでしょう。

今はテレビへの誘導、宣伝といった意味合いの強いTwitterでの動画ですが、広告収入が十分にあげられるようになれば、いずれはTwitter上だけの番組配信も可能となるかもしれません。

YouTuberのようなクリエイターが誕生する日も近い

投稿できる動画の尺が長くなれば、伝えられる内容は増えます。歌やダンス、ショートコントだって、たっぷり届けることができるでしょう。
自分を表現したいと思っている人たちが、YouTubeではなくTwitterを選ぶということは十分考えられます。

今回、Vineにおいても140秒動画を一部のクリエイターへ試験的に導入されたのですが、この動画には「Twitter Amplify」を挿入することが可能となっています。
Twitter社としても、自社のサービスをYouTubeのようにしていきたいという意図がありそうです。

動画サイトに動画を投稿して観られるを待つのではなく、どんどん自分からタイムラインに発信していけるという形式は動画メディアとしては新しく、大きく広まっていく可能性を感じます。

広告収入で稼ぐYouTuberのようなクリエイターが、Twitterから誕生する日も遠くないかもしれません。
(Twitterは拡散性が高いので、頑張ればあっという間に有名になれる可能性も……?)

見る意思がなくても、ふと目に入ってくる動画メディアに

動画機能を強化することで、Twitterは「テキスト」のメディアから脱却しようとしています。
Twitterの最大の強みは、リアルタイムに更新されていくライブ感と拡散性。YouTubeなど、他のサービスにはない強力な武器を持っているため、今までにない動画メディアの在り方を確立してくれる可能性は大いにあるでしょう。

テレビはもちろん、YouTube、ニコニコ生放送、Ustreamなどのネット番組は、見る意思を持って見に行くものです。
しかしTwitterは将来、見る意思がなくてもふと目に入ってくるような、新たな動画メディアの形を提示してくるかもしれません。

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