Facebookは7月5日、『ミュージックストーリー(Music Stories)』の提供を日本で開始しました。
音楽配信サービスから楽曲をFacebookでシェアすると、他のページやアプリへ遷移することなく、フィード上で試聴できるようになります。

4月には「インスタント記事(Instant Articles)」という、ニュース記事をフィード上で読める機能が実装されたばかり。
またひとつ、Facebook内で直接アクセスできるコンテンツが増えたことになります。
はたしてこの変化によって、どういった影響が及ぼされるのでしょうか。
対応している音楽配信サービス
現在ミュージックストーリーを利用できる音楽配信サービスは、以下の3つ。
・AWA
・dヒッツ
・KKBOX
2015年11月からすでに機能の導入をしているアメリカでは「Apple Music」と「Spotify」がパートナーとなっています。
Apple Musicをはじめ、今後さらにミュージックストーリーを利用できるサービスが増える可能性はあるでしょう。
ミュージックストーリーの使い方
使い方はいたって簡単。今までとまったく同じように、AWAやdヒッツから楽曲をシェアするだけです。
▲再生ボタンを押すと、ページが遷移することなくフィード上で音楽が再生されます。
各サービス毎に多少異なるそうですが、再生時間は約30秒程度。
試聴して気に入れば、再生ボタンの横のリンクからアプリを起動して聴いたり、会員登録をしたりすることも可能です。
楽曲試聴のハードルが下がる
この機能によってもたらされるユーザーにとって一番のメリットは、やはり手軽に試聴ができるようになることです。
ページ遷移が1回でも挟まれると、試聴へのモチベーションはガクンと下がってしまいます。例えばYouTubeへのURLが貼られていても、リンク先に飛んでまで動画を見ることは少ないですよね。
今まではどんなにいい曲をシェアしてもスルーされ、試聴されることもなくほとんどが埋もれてしまっていたでしょう。
しかしミュージックストーリーでは、フィードを眺めるついでに聴くことができます。
たった一手間減るだけですが、それによるハードルの高さの変化は歴然です。
音楽から広がるコミュニケーション
試聴することへのハードルが下がれば、おそらくFacebook上でのコミュニケーションがより活発になるでしょう。
今まで試聴されることのなかった楽曲でも誰かの耳に入る機会が増え、「このアーティストってこういう曲も出してたんだ。知らなかった。」「このバンドで、他にオススメの曲ある?」といったように、1つの楽曲からどんどん会話が膨らんでいきそうです。
友人たちからの反応があれば、シェアする側ももっと色んな曲を紹介したくなるもの。
その相乗効果でフィード上はさらに盛り上がっていくのではないでしょうか。
Facebookの音楽仲間が増える良アップデート
実際に利用してみた感覚では、ミュージックストーリーはフィードを邪魔することもなく、デメリットらしいデメリットは見当たりません。
ユーザーにとっては地味な新機能のように感じるかもしれませんが、これは良アップデートだと個人的には思いました。
この機能を足がかりに音楽配信サービスがより活性化し、Facebook上の音楽仲間の輪がどんどん広がっていくかもしれません。