たくさんあるマンガアプリの中から、読んでおきたいオススメ作品を紹介していく連載企画『今、面白い無料マンガはコレだ!』。
この夏は「夏のホラーマンガまつり」と題して、毎週1本ずつホラー作品をピックアップしてきました。
もう8月も終わりということで、今回は今まで取り上げた7本をまとめて一挙にご紹介!
名づけて「夏のほん怖ホラーマンガまとめ2016」!
各作品ごとに恐怖度、物語性、グロさの3項目を5段階評価してみました。作品選びの参考にしてみてください。
■3つのカテゴリーに分類
今回は紹介する作品を、以下のホラージャンル3種類にカテゴリー分けしています。
・身の毛のよだつ幽霊系ホラー
・人間が1番怖い!? サイコホラー
・モンスターパニックホラー
好きなジャンルがある人は、そちらから読み進めてはいかがでしょうか。
身の毛のよだつ幽霊系ホラー
ホラーの定番といえばやっぱり「幽霊」。ゾクリと背筋の凍るような怖さを求めるならコチラ。
■世の中はオカルトに満ちている『死人の声をきくがよい』
マンガボックスで出張配信されている『死人の声をきくがよい』。現在マンガ雑誌『チャンピオンRED』で連載中の作品です。
死んだ人の姿が見える少年・岸田純と、幼なじみの幽霊・早川が遭遇する、奇っ怪な出来事を描いていく1話完結型の作品。
幽霊系に分類しましたが、本作が描くのはそれだけに囚われません。
時には人間の持つ狂気に触れ、時には異型の怪生物に遭遇し、幽霊、モンスター、UFO、都市伝説、なんでもござれ。
恐怖が支配する独特の世界観は実にパワフルで、ホラーファンにとってはとても魅力的。
ホラーというよりも、「怪奇」「オカルト」という言葉の方が本作には合っているかもしれません。
恐怖度:★★★★☆
物語性:★★★☆☆
グロさ:★★☆☆☆
■スマホならでは。音と動きの演出で恐怖MAX! 『朱』・『黒』
第2週目に取り上げた、comicoの『朱(あか)』と『黒(くろ)』。本作の特徴は、「動く」ことです。
いじめられっ子がクラスメイトに呪いのメールを送ったり、廃墟に忍びこんだら幽霊が出てきたりと、どちらの作品もどこかで聞いたことあるようなベタなストーリー。
でもスクロールに合わせて動くというギミックが面白く、一見の価値アリです!
動きだけでなく、音やバイブでも攻めてくるので一切油断できません。思わずビクッと驚いてしまいます。
お話の内容自体はそこまで怖くありませんが、お化け屋敷のような感覚で読める作品です。
現在は『白(シロ)』という新作も追加されています。そちらもあわせてチェックしてみてください。
恐怖度:★★★☆☆
物語性:★★☆☆☆
グロさ:★☆☆☆☆
■事故物件で恐怖と同棲、できますか? 『棲家』
幽霊系3本目は、マンガワンで8月10日から連載を開始した『棲家』。
本作のテーマは「事故物件」。
丑三(うしみつ)不動産が紹介する事故物件にまつわる恐怖エピソードを、オムニバス形式で描いていきます。
あえて謎は謎のまま、不明確にすることで不気味さは増すもの。ストーリーも絵のタッチも描きすぎないことで、和製ホラー特有のドロッとした黒い怖さを感じさせる作品です。
本作はまだ連載が始まったばかり。
事故物件にフォーカスを絞っているというのは珍しいですが、これからどんな作品が出てくるか楽しみです。
恐怖度:★★★★☆
物語性:★★☆☆☆
グロさ:★★☆☆☆
人間が1番怖い!? サイコホラー
心のなかに潜む恐怖を描くサイコホラー。心理的にゾクゾクさせられるような怖さを求めるならコチラ。
■日常の風景が、狂気で満たされる。『外れたみんなの頭のネジ』
第1週目に紹介した、GANMA!で連載中の『外れたみんなの頭のネジ』。日常の風景に突如として紛れ込んでくる、人々の狂気を描いた作品です。
主人公・ミサキは、住んでいる街の人々が少しずつ「狂い始めている」ことに気づく。
ある人は壁と話すようになり、ある人は奇声を発するようになり……。しかし、そのことを問題視する人は出てこない……。
本作は1話完結で、常識が常識でなくなっていく街を舞台に、狂っていく人々の様々な姿を描いていきます。
直接的に危害を及ぼす者もいれば、行動の意味がわからず、そこにいるだけで不気味な者も。
まるで頭の中をかき回されるような、狂気に満ちた世界に触れることができます。
果たして狂っているのは、周り? それとも、私?
恐怖度:★★★★☆
物語性:★★★☆☆
グロさ:★★★☆☆
■美しい離島の学園に隠された「秘密」とは……『鬼燈の島』
マンガボックスで7月から連載を開始した『鬼燈の島』。本作は2008年から2009年にかけてヤングガンガンで連載されていた作品で、作者は作者は『僕だけがいない街』などで知られる三部けいさんです。
家庭に問題のある子どもたちを引き取る「鬼燈学園」を中心に、離島の中で繰り広げられる惨劇を描くミステリー色の強いストーリー。
学園にやってきた少年・鈴原心(すずはらこころ)は、上級生から「大人の言うことを信じるな」と忠告される。
登ってはいけない階段、行方不明の少年、血だらけの机、少女の幽霊……。次々と出てくる怪しげな謎、謎、謎。
大人たちは何を隠しているのか。この島で何が起きているのか。
次々に提示される伏線が気になり、どんどん読み進めたくなる作品です。
恐怖度:★★☆☆☆
物語性:★★★★★
グロさ:★★★☆☆
■得体の知れない恐怖に支配される『後遺症ラジオ』
ニコニコ漫画に掲載されている『後遺症ラジオ』。本作は「ネメシス」というマンガ雑誌で連載中で、ニコニコ漫画では試し読みといった内容になっています。
作者は中山昌亮さん。オチョナンさんで有名なホラーマンガ『不安の種』の作者といえばご存知の方も多いのでは?
本作は不安の種の流れを汲んでおり、得体の知れない不気味な出来事をオムニバス形式で描いていく作品です。
精神的にかなり「くる」ものがあるのでご注意を。読んでいると、どっと疲れます……。
意味もなく顔を何度も覗き込んでくる女、コンビニの前にうずくまっているだけの人など、まったく意味のわからないシチュエーションそのものがとにかく気持ち悪い。
ときには不気味な見た目の「クリーチャー」的なもの(見た目が超怖い!)も出てきますが、何者なのかは最後までわかりません。
その存在が何を起こすのかわからないからこそ、頭の中で妄想が膨らんでいき、ゾワゾワとした恐怖が何倍にも膨らんでいくのです。
(異型の何かが出てくる作品ですが、モンスターパニック系に分類するには少しテイストが異なる気がしたのでサイコホラーに分類させていただきました。)
恐怖度:★★★★★
物語性:★☆☆☆☆
グロさ:★★★☆☆
悲鳴をあげるような恐怖。モンスターパニックホラー
ゾンビなどのモンスターが襲いかかってくるパニックホラー作品。勝つのは人か、モンスターか。緊迫した戦いを見たい方はコチラ。
■街の人々が「何か」に乗っ取られていく……『バイバイ人類』
最終週に取り上げた、ジャンプ+で連載中の『バイバイ人類』。
主人公・真山真矢とその友達の女子高生たちが、「何か」に乗っ取られてしまった人々と戦うライトなホラー作品です。
いわゆるゾンビと違うのは、「何か」たちは知能を持ち、仲間たちと連携を図って行動してくるという点。
「何か」たちは会話もすることができ、普段は静かに日常に紛れ込んでいます。一見すると、乗っ取られているとは気づけないからとても厄介です。
展開が速くて、軽快に読み進められるのが本作の魅力。サバイバル知識に長けた主人公の真矢が、武器を作って窮地を乗り切っていくのは実に爽快です。
登場する女の子たちが可愛く、やりとりも状況に反して明るいのでホラーが苦手な人でも読みやすい作品でしょう。
恐怖度:★☆☆☆☆
物語性:★★★★☆
グロさ:★★★☆☆
残暑もホラーマンガがあればへっちゃら!?
幽霊ものも、サイコホラーも、モンスターパニックもなんでも揃っています。読みたいと思える作品とは出会えたでしょうか?
こわ~いお話で、残暑もゾクッと涼しく乗り越えましょう。
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