『Kindle Cloud Reader(キンドルクラウドリーダー)』はPC(パソコン)などのブラウザで、「Kindle」の電子書籍を読めるWebツールです。
『Kindle Cloud Reader』なら、ブラウザ以外の特別なアプリインストールは必要ありません。Amazonのアカウントさえあれば、サインインして誰でもすぐに使えます。
気軽で簡単に使える『Kindle Cloud Reader』ですが、利用上のデメリットもあります。本記事では『Kindle Cloud Reader』とは何か、使い方、使用上の注意点と本が開けない時の対処法などを解説。

『Kindle Cloud Reader』の使い方・注意点 ブラウザで電子書籍が気軽に読める
Kindle Cloud Readerとは
『Kindle Cloud Reader』はブラウザ上で、「Kindle本」を読める電子書籍リーダーです。アプリのダウンロードは必要なく、Amazonアカウントにサインインするだけで使えます。
Chrome、Edge、Safari、Firefoxなどのブラウザで利用でき、常に最新のバージョンを使うことが可能です。もちろん「Kindle端末」やアプリとの同期も行われ、別端末からでも前回読み進めたページから読書を再開できます。
ただし『Kindle Cloud Reader』では、読めない本もあるので注意。対象タイトルは83,000冊以上のコミック及び雑誌、270万冊以上の洋書となっています。
対応しているブラウザと書籍
対応ブラウザ
●Google Chrome20以上
●Safari (iOS5以上を搭載したiPad)
●Safari5以上
●Internet Explorer10以上
●Mozilla Firefox10以上
※スマホからの利用は不可。
対応書籍
●雑誌
●マンガ
●洋書
※小説など、文字サイズを変更できる日本語のリフロー形式書籍には対応していません。
『Kindle Cloud Reader』の使い方
『Kindle Cloud Reader』で本を開く方法
『Kindle Cloud Reader』で本を読む方法は以下の通りです。
① 『Kindle Cloud Reader』にアクセス
② Amazonアカウントでサインイン
③ 「Kindle本」の一覧から読みたい本を選ぶ
『Kindle Cloud Reader』の使い方はシンプルで分かりやすく、誰でもすぐにできます。また「Kindle本」を読む前にアプリや書籍をダウンロードする必要がありません。
PCやiPadなどのデバイスの容量を圧迫せず、「Kindle本」を読みたい人におすすめです。
1. 『Kindle Cloud Reader』のページをブラウザで開く
Amazonを開いて左上の[≡]をクリック後に、「Kindle本&電子書籍リーダー」を選択。
[Kindle Cloud Reader]をクリックすれば開きます。
以下のボタンから直接開くこともできます。頻繁に使うならブックマークしておくと良いでしょう。
2. Amazonアカウントでサインイン
Amazonへ登録しているEメールアドレスとパスワードを入力してログイン。
3.「 Kindle本」の一覧から本を選ぶ
購入済みの「Kindle本」の一覧が表示されます。「Kindle本」を読む場合は、一覧の中から読みたい本をクリックするだけです。
「Kindle本」の一覧には、『Kindle Cloud Reader』に対応していない本も一緒に並んでいます。対応していない本をクリックした場合、”Kindleアプリをご利用ください"というポップアップが表示。
メールアドレスを入力して[GO]をクリックすると、アプリダウンロードURLが送信されます。読めない本は「Kindleアプリ」や「Kindle端末」などを利用して読みましょう。
読み方・めくり方
「Kindle本」を開いたら、ページ左右の[<]・[>]をクリックすると矢印の方向に進みます。
他にもいくつかページのめくり方があるので、自分が一番読みやすい方法でページをめくりましょう。
キーボードの左右キーでめくる方法
キーボードにある左右キーを押すと、入力した方向にページがめくれます。
マウスのスクロールホイールでめくる方法
マウスにあるスクロールホイールを上に回すと左に進み、下に回すと右に進みます。
トラックパッドでめくる方法
トラックパッドを2本の指でスワイプすると、ページの移動が可能です。
左から右にスワイプした場合は左に進み、右から左にスワイプした場合は右ページに進みます。
書籍一覧の表示形式を変更するやり方
左上の[グリッドとリスト]ボタンをクリックすると、書籍一覧の表示形式が変更できます。
書籍一覧に表示された表紙のサイズを変更する方法
右上のスライダーを右に動かすと拡大、左に動かすと縮小できます。
書籍の並べ替え
左上の[最近]と表示されている部分をクリックし、並べ替えの種類を選ぶだけ。
書籍を検索する方法
[ルーペ]マークをクリックし、検索したいタイトルや著者名を入力すると探せます。
メモの使い方
『Kindle Cloud Raeder』では洋書のリフロー型書籍に限り利用できます。
まずメモを残したい部分をドラッグで選択し、メモをクリック。
テキストを入力して[保存]をクリックすれば完了です。
ハイライトの使い方
『Kindle Cloud Raeder』では洋書のリフロー型書籍に限り利用できます。
使い方は簡単で、ハイライトを付けたい部分をドラッグで選択し、ハイライトをクリックするだけです。
メモとハイライトの確認方法
左上の[ノート]マークをタップするだけです。
「メモとハイライト」に関しては、『Kindle Cloud Reader』を経由せずに開くことも可能です。以下のリンクをブックマークしておくと便利。
直接確認したい人はこちらから
「Kindleストア」にアクセスする方法
右上の[Kindleストア]をクリックすれば「Kindleストア」にアクセスできます。
本を読み終わって続編などが欲しいときは、すぐにこちらから購入できるので便利です。
『Kindle Cloud Reader』5つのメリット
ダウンロードの必要なし!
『Kindle Cloud Reader』はアプリ・書籍のダウンロードが必要ありません。デバイスのストレージを圧迫することもなく、ネット環境さえあればいつでもどこでもすぐに読書ができます。
デバイスの容量を気にする必要がないのは嬉しいですよね。
他デバイスとの同期も可能
読み進めた場所を他デバイスとも同期してくれるため、どこまで読んだか覚えておかなくても問題ありません。
外出先では「Kindle端末」やスマホで読み、自宅ではPCで読むといったことが可能。時間と場所によってデバイスが使い分けられるためとても便利です。
大画面で大判書籍も読みやすい
PCで『Kindle Cloud Reader』を読む場合、スマホやタブレットなどよりもディスプレイが大きいため、雑誌などの大判書籍やマンガの見開きページも読みやすいです。
気になったページを印刷できる
『Kindle Cloud Reader』なら読書中に、気に入ったページを印刷可能です。
1度に印刷できるのは見開きの2ページまでで、自分が使っているブラウザの印刷機能を使って印刷できます。
注意しなくてはいけないのは、漫画や小説などは全て著作権があるものだということです。印刷した「Kindle本」は自分で使うだけにしましょう。
印刷方法
今回はGoogle Chromeを使って説明しますが、他のブラウザでもほぼ手順は同じです。
まずブラウザのツールバーからファイルを開き、印刷をクリック。
印刷プレビューを見て問題なさそうなら、[印刷]をクリックすれば完了です。
Linuxでも読める
Linuxは「Kindleアプリ」を使うことができません。しかし『Kindle Cloud Reader』であれば、LinuxのChomeやFirefoxブラウザを使って読むことが可能です。
『Kindle Cloud Reader』はいかなるOSであっても、ネット環境がありブラウザさえ利用できれば使えます。この点はWebサービスである『Kindle Cloud Reader』の、他にはない強みと言えます。
『Kindle Cloud Reader』4つのデメリット
読める本と読めない本がある
『Kindle Cloud Reader』はリフロー型の書籍には対応していません。
「Kindle本」の表示形式は固定レイアウト型とリフロー型の2種類があります。固定レイアウト型はマンガや雑誌に多く、拡大・縮小してもレイアウトが崩れません。一方リフロー型はテキスト主体の本に多く、文字の大きさや行間などを変更できます。
和書の小説やビジネス本を読みたい場合は、スマホやタブレットの「Kindleアプリ」や「Kindle端末」などを使うと良いでしょう。特に「Kindleアプリ」は無料でダウンロードできるので、『Kindle Cloud Reader』と同様に気軽に使えます。
Kindle端末についてはこちらの記事へ
拡大・縮小ができない
PCのような大画面で文字を読む場合、小さな文字は読みにくい時があります。しかし『Kindle Cloud Reader』には拡大・縮小機能がありません。
残念ながらブラウザの拡大・縮小機能を使っても、表示されているページを大きくしたり、小さくすることは不可能です。
ネット環境によりページの読み込みが遅い
『Kindle Cloud Reader』の利用には通信が必要なので、ネット環境に恵まれないとページの読み込みが遅くなります。
ページ読み込みが遅くなると、紙の本をリズミカルにパラパラめくるような軽快さはありません。特にコミックや雑誌は小説など文字主体の本に比べ、ストレスに感じる可能性が高いです。
「Kindle」の便利機能がほとんど使えない
「Kindle」といえば、ハイライトやメモ、辞書など便利な機能が特徴ですが、『Kindle Cloud Reader』ではほとんど使えません。
辞書機能に関しては全ての本で利用できず、ハイライトやメモに関しては洋書でのみ利用可能です。
『Kindle Cloud Reader』で本が読めない時の対処法
『Kindle Cloud Reader』で本が読めない状況は、以下の2つのケースが考えられます。
・表紙以外に何も表示されない
・ページをめくれない
それぞれのケースの対処法は以下の通りです。
表紙以外に何も表示されない
表紙以外に何も表示されない場合は、書籍一覧を開きましょう。画面左上にある「ライブラリ」ボタンをクリックすれば、書籍一覧を開けます。
書籍一覧表示後、読みたい本をクリックすれば、読み始められます。
本を読み終えた後に画面左上の「ライブラリ」をクリックすると書籍一覧に戻るので、また新しい本を選ぶことが可能です。
ページがめくれない
ページがめくれない場合は、進行方向を示す左右の矢印「<」「>」が表示されていない状態です。画面の左右端にマウスを合わせると矢印が表示されます。
画像の上でクリックすると矢印が非表示になるので、表示をさせたい時は、マウスを左右端に合わせましょう。
他にもキーボードの左右キーを使った方法、マウスのスクロールホイールを使った方法、トラックパッドを使った方法があります。
本記事の読み方・めくり方でやり方を説明しているので確認しましょう。
パソコンで気軽に電子書籍が読める! 使えないケースもあるのでご注意を
『Kindle Cloud Reader』は無料で、PCのストレージを使うことなく簡単に使えます。しかし読める本と読めない本があることや、ネット環境によってはダウンロードがしにくいなどデメリットもある点には注意が必要です。
マンガや雑誌、洋書をたくさん読む人にとって『Kindle Cloud Reader』はおすすめできるツールなので、一度使ってみましょう。
こちらの記事もおすすめ