シンプルで洗練された美しさを持つミニマリストの部屋。その特徴と、おしゃれで可愛いインテリアを選ぶコツについて、本記事では解説していきます。
一見、物が少ないだけのように思えるミニマリズムですが、その裏には確固たる哲学と美学が隠れています。心地よい空間作りの秘訣と、世界に一つだけの素敵な部屋づくりのためのインテリア選びのアイデアを、ぜひこの記事で学んでみてください。
ミニマリストの部屋の特徴は? おしゃれで可愛いインテリアの選び方
最終更新日:2023年07月16日
部屋は心を映す鏡? 部屋に物が少ないと気分もすっきり
自分の心理状態は部屋に表れると言われます。例えばいつも忙しく仕事に追われ、心に余裕がない状態だと部屋に不要な物が増えて散らかっていく傾向に。
散らかっていくことでさらに片付けづらくなり、ストレスが溜まっていくという悪循環に落ちい入ります。
逆に気持ちに余裕があるときは掃除をする気力も沸いてきませんか? 部屋がきれいに掃除されると気分も晴れやかになったり、思考がクリアになることがあります。このように部屋は鏡のように心理状態を映すのです。
このようなことからミニマリストとして物を必要最小限に減らしていくと、部屋が片付くだけでなく思考もクリアになり気分まですっきりすることがあります。いつも気持ちがざわついていたり、不安が多い人はミニマリストの部屋を参考に、物を減らしてみることで良い方向に向かうことがあるでしょう。
ミニマリストの部屋の特徴とメリット
必要最小限の物で暮らすミニマリストは、どんな部屋で暮らしているでしょうか? テーブルも椅子もなく、布団しかない殺風景な部屋など、極端なイメージを持っている人もいるかもしれません。
しかし、実際は極限まで物を減らした生活ではなく、自分のお気に入りの物に囲まれておしゃれに暮らしているミニマリストが多数派です。リアルなミニマリストの部屋の特徴とメリットをご紹介します。
シンプルできれい
ミニマリストの部屋のいちばんの特徴はシンプルなこと。家具は必要最小限まで削ぎ落とす人が多いですが、極端に少なすぎることはありません。ベッド、テーブルやデスク、チェアなど快適に暮らすためのアイテムのみそろえます。
カラーはホワイトやブラック、グレーなどベーシックなものが人気です。無機質な部屋を好む人が多いですが、木の質感を生かしたあたたかみのあるインテリアやホテルライクな部屋を意識する人もいます。
雑貨や生活用品などは引き出しや扉付きの棚にしまうなど収納を工夫して隠しますが、お気に入りの物は飾ります。すっきりした空間に絵やフラワーベース、フレグランスアイテムなどが飾られるとより洗練した印象になるのです。
ミニマリストの多くは床には物を置かないことを徹底しています。そのおかげで掃除が簡単になりハードルが下がるというメリットがあり、ミニマリストの部屋はいつもきれいに整えられているのが特徴です。
床に物がなければお掃除ロボットの力を最大限に活用することができ、人によっては自分で掃除をすることがない方までいらっしゃいます。
無駄な買い物が減るのもメリット
部屋がシンプルできれいに整えられていると「部屋を散らかしたくない」という気持ちが強まります。また必要最小限の物で暮らすことで、自分に必要な物とそうでない物を取捨選択するのが得意になります。
その結果、物を買うときも慎重に「厳選すること」を意識するので無駄な買い物が減るというメリットがあります。無駄な物が増えないおかげで部屋はすっきりときれいな状態をキープでき、さらにお金の節約になるといううれしい効果もついてきます。
物を活用するのがうまくなる
部屋に必要最小限の物しかないと、どうやって便利に使うか工夫する気持ちが生まれ、物を活用するのがうまくなります。
例えばダイニングテーブルと作業デスクはあえて分けず、どの作業も同じテーブルで行えば家具を増やさずにすみます。オーブンを持たずに電子レンジで料理を作ったり、調理器具を何個も持たなくてもフライパンひとつでいろいろな料理を作り出せるものです。部屋が広すぎなければ掃除機を持たず、フロアシートで掃除をしているミニマリストもいます。
このように、ミニマリストとして過ごすうちに物の活用術が身につき、さらに商品を購入する時もマルチに使えるアイテムに注目するようにもなります。
引っ越しがラクになる
引っ越しにはたくさんのストレスがかかります。家具の数を引っ越し業者に伝え、こまごまとした物を梱包し、不要になった物を捨てて……想像するだけでもやり気が失せる人も多いはず。
それに比べてミニマリストの引っ越しはとにかくラクです。まず、大型の家具が少ないので移動が簡単です。梱包作業も少ない時間で終わり、荷物の総数が少なければ引っ越し費用を安くすませられます。中には引っ越し業者に依頼せず、自分自身で運んでしまうミニマリストもいます。
さらに物が少なく引っ越しがラクということは、それだけ身軽でいつでも環境を変えられるというメリットがあります。フットワークが軽くなるぶん、進学や転職などの節目で思い切った決断をしやすくなるでしょう。
仕事や家族の都合などで転勤や転居が多い人も、ミニマリストのライフスタイルを参考にすることで気持ちがラクになりそうです。
趣味に関するものは多い傾向がある
ミニマリストは持っている物をすべてを捨てるライフスタイルではありません。自分にとって大切な物は残し、それ以外の不要な物を手放すというという考え方です。
そのため、ミニマリストの部屋には案外、趣味に関する物は多い傾向があります。自分にとって心地良い暮らしや心の豊かさを求めるなら当然といえるでしょう。
なので、ミニマリストを目指したいけど、趣味のアイテムが多いという方も諦める必要はありません。自分の人生を豊かにしてくれる物は残し、それ以外の不要な物を減らす努力をしましょう。不要な物を減らすことで、本当に自分にとって大切な物に使うお金や時間が自然と生まれてくるようになるのです。
ミニマリストの部屋の作り方<基本編>
ミニマリストの部屋の特徴とメリットがわかったら、実際に部屋作りに挑戦してみましょう。ステップを踏んで進めていくことで効率よく理想の部屋を目指せます。こだわりの部屋を作るために、まずはミニマリストの部屋作りの基本を押さえておきましょう。
まずはインテリアのテーマを決める
まずは自分の理想のインテリアを想像して、テーマを決めましょう。一言で「すっきりした部屋」といっても、いろいろなテイストがあります。モノトーンを貴重にした無機質なインテリア、ぬくもりのある北欧風やナチュラルな雰囲気、ここ数年は韓国風やホテルライクな部屋なども人気です。
イメージを固めるためにInstagramやPinterestで好きなインテリアの投稿をお気に入り登録したり、雑誌や建築系の書籍をチェックするのがおすすめです。またインテリアブランドの中には、3Dシミュレーターサービスを提供していることもあるので、お気に入りのブランドがある場合は試してみると楽しみながらイメージを決められます。
不要な物を手放し、物を厳選する
イメージが固まったら、理想に近づくためにまずやることは物を減らし、厳選することです。何からはじめていいかわからない人はまずは明らかなゴミを手放しましょう。使用済みの空き箱や紙袋、賞味期限切れの食材など、すぐに捨てられる物は探すと結構あるものです。
また物を捨てたり残したりするためには、不要か必要か判断するためには基準を設けておくとスムーズにいきます。1年以上使っていない物は手放す、1回しか使わなかった物は手放すなど、自分なりに基準を決めておきましょう。
手放す順番もできる限りで良いですが、カテゴリーが同じ物を一箇所にあつめて、一気に選別していくことです。例えば、まずは服だけを一気に片付ければ、同じようなトップスを何枚も残してしまうといった無駄を減らせます。
物は捨てたり、譲ったり、リユース業者に売ったりしながら、最後は本当にお気に入りの物だけ残しましょう。
見える範囲に置く物をチェック
物が減ってきたら、見える範囲に置く物をチェックしましょう。家具をはじめ棚の上に置く物など、目に入る物がごちゃごちゃしていると散らかっている印象になります。
大型の家具を手放すのが難しければ、まずは棚やテーブルの上に置く物を厳選し、不要であれば手放し、お気に入りであれば丁寧に飾りましょう。目に入る情報が少ないほど部屋がすっきりとして見えます。
カーテンやベッドカバーが柄物なら無地に変えてみるのもひとつの手です。クッションやテーブルクロスなど、なくても困らないと感じた物は思い切って減らしてみるのも良いでしょう。カーテンを手放して朝の光と共に目覚め、暗くなると共に眠りにつくなんて選択も良いですね。
部屋に置く物の定位置を決める
物の定位置=物の住所を決めておきましょう。机の上に使ったまま置きっぱなしになっている物や、脱いだままベッドの上に置かれている部屋着などはありませんか?
使った物を置く場所を一度決めてしまえば、毎回そこに戻せば良くなります。物がどこにいったかわからなくなったり、探さなければいけないというストレスも減ります。片付けしやすくなり、そもそも片付けの時間がいらなくなるなどといったメリットがあります。
収納を見直す
収納も見直しましょう。こまごまとした雑貨は棚やクローゼットの中にしまって隠すことですっきりしますが、収納の中が物であふれているのも好ましくありません。
クローゼットや収納スペースは目一杯詰め込むのではなく、スペースに少し余裕があるぐらいがストレスなく使えます。もし現段階でクローゼットや引き出しがいっぱいになるほど物がたくさんある場合は、もういちど「不要な物を手放し、物を厳選する」ステップに戻ってみましょう。
収納アイテムを増やしたり置き方を工夫したりするのは、物が減って収納スペースにも余裕が出てきてからがおすすめです。
貴重品やスキンケアの収納はポーチを活用する
部屋に物が少ないミニマリストは貴重品ををしまう場所がなく、盗難の危険があるのでは?と話題にあがることがあります。また、スキンケア用品をたくさん持っている女性はすっきりと保管する方法に悩むことも多いです。一般的に、男性よりも女性のほうが身支度に関する物が多く、ミニマリストを目指すのが難しいという意見もあります。
貴重品やスキンケアの収納におすすめなのがポーチです。内ポケットやカードケースがたくさんついてる便利な物がたくさんあるので、貴重品をしまうのに活用してみましょう。貴重品をひとつのポーチにまとめて、引き出しの中にしまっておけば中身を隠しながら管理がしやすいです。一箇所にまとめておくのが不安な場合はポーチをいくつか用意して分散して保管しておきましょう。
スキンケア用にはボトルを縦に収納できる深さのあるボックス型のポーチが便利です。ビニールやナイロン素材の物、ジッパー付きの物だと液漏れの心配が減ります。スキンケアの場合はポーチをひとつにしておくことで、無くしてしまうことも減ります。
ミニマリストが部屋をおしゃれにするには?
「ミニマリストの部屋は殺風景でおもしろみがない」「病的」「貧乏くさい」などの否定的な意見があるのも事実。しかし、メディアなどで紹介されるのは極端な例で、実際にはおしゃれに暮らしているミニマリストの方も多くいます。
むしろミニマリストは自分に必要な物を厳選して大切にし、心地良い暮らしを目指すのでインテリアにもこだわっていることが多いです。
ただし、理想の部屋を作るにはダサくならないポイントを押さえておく必要があります。ミニマリストとおしゃれさを両立する部屋作りのコツをご紹介します。
隠す収納がポイント! 収納アイテムをうまく活用して
部屋をおしゃれに見せるには、ぱっと部屋を見渡したときに生活感が少なく、すっきりとして見えることを重視しましょう。机や棚、ベッドの上に雑然と置かれた物があると一気に部屋が散らかって見えます。
手っ取り早いのは隠す収納を活用することです。例えば本の背表紙が見える本棚よりも、扉付きの物が良いでしょう。カラーボックスなどに並べられている雑貨があるなら、カゴや引き出しを追加して中身が見えないようにするのがおすすめです。
また筆者が長年愛用している「バンカーズボックス」も見える収納におすすめです。丈夫で重ねることができますし、何よりおしゃれ。白ベースで主張もないのでミニマリストの方々の部屋にもピッタリだと思いますよ。
部屋の余白を無理に埋めようとしない
ちょっとした隙間や何も置いていないスペースを見つけると「デッドスペース」と考えて、つい埋めたくなってしまうことがあります。ですが隙間は無理に埋めず、余白を残したほうが部屋はおしゃれに見えやすいです。
例えば美術館は絵画や彫刻などの作品以外に何も置かれていないことが多いですよね。そうすることで本当に見せたい物がきわ立つのです。
余白があることは窮屈に感じないというメリットもあります。本当に大切な物を残したなら、それが最大限に素敵に見えるように余白を生かしましょう。
インテリアのカラーを統一する
インテリアのカラーをそろえることで、部屋に統一感が生まれます。ミニマリストの部屋に限らず、室内のカラーは3色までに押さえることで洗練されて見えると言われます。
ベースカラーを2+差し色を1にすると配色がしやすいです。
カラーは自分の好きな物を選べば良いですが、迷ったらホワイト、ベージュ、グレー、ブラックなどのベーシックなほうが使いやすく、落ち着いて過ごせる空間を作れます。配色もSNSやインテリアシミュレーターを参考にしてみましょう。
家具などインテリアのサイズはコンパクトが正解
家具などはコンパクトサイズにすることで、部屋の圧迫感が減っておしゃれに見えます。余白のスペースもできて洗練度もアップします。
また、本棚やチェストなどの収納できる家具を大きくすると、物をしまうスペースが広がるので物自体が増えてしまうというデメリットもあります。家具などは必ずサイズを調べてから購入するようにしましょう。
買い物をするときはできるだけ使い回しできるかで選ぶ
部屋がすっきりとした状態をキープするために、物を増やさないことが鉄則です。そのために買い物をするときも使い回しができるかどうかで選びましょう。
ソファーになるベッド、収納もできるテーブルなど、大型の家具であってもいくつかの用途で使える物を選ぶと物を増やさずにすみます。
ゴミ箱などの小物にもこだわる
物を厳選する気持ちを大切にし、小さな家具や雑貨もなにげなく選ぶのをやめてみましょう。分別で複数用意する必要があるゴミ箱も同じ種類で揃えたり、ホワイトなどの清潔感があるカラーを選ぶことですっきりして見えます。
決して高価な物を選ぶ必要はなくプチプラでもスタイリッシュなデザインを探したり、こだわって部屋のテイストに合う物を選ぶことで、「部屋がなんか残念」になってしまわない工夫をしましょう。
カーテンは機能性・タイプ・デザインを比較して選ぶ
カーテンは実用性だけを重視して、なんとなく選びがちなアイテムのひとつですが、部屋の中で大きな面積をしめるので意外と目立ちます。おしゃれな部屋を目指すなら、カーテン選びにもこだわりましょう。
遮光用としてはカーテンが一般的ではありますが、ミニマリストのすっきりした部屋を演出してくれるブラインドもここ数年流行しています。バーチカルブラインド、ハニカムシェードなどもスタイリッシュな部屋が作れると話題です。また、とにかく物を減らしたいミニマリストの中には、カーテンを使わず窓用の目隠しシートを貼る人もいます。
カーテンはタイプやデザインによって遮光性や遮音性、手入れのしやすさなどに違いがあるので比較して選びましょう。布製のものであればサンプルを取り寄せられることもあるので、実際に目で見てカラーを比較してから購入するのがおすすめです。
リビングにテレビ台を置くのをやめて壁掛けにするとすっきりする
リビングにテレビを置いている人は多いと思いますが、テレビとテレビ台は部屋の中でかなりのスペースをしめる家具のひとつです。またテレビ台の上に雑貨やリモコンを置きっぱなしにすることで、散らかったり埃がたまりやすくなってしまうこともあります。
そこで思い切って壁掛けテレビに買い替えてみることも検討しましょう。省スペースになりすっきりとし、床の掃除がしやすくなるというメリットもあります。賃貸でも壁掛けできるグッズも出ているので活用しましょう。
テレビを持たずにプロジェクターに変えるミニマリストもいる
インターネットでの動画配信サービスやYouTubeなど、テレビ番組以外のさまざまなメディアの誕生でミニマリストに限らず従来のテレビ放送を見なくなったという人が多いです。そのためミニマリストの中には、思い切ってテレビを手放してしまう人も増えてきました。
テレビがなくても大きな画面でドラマや映画、ゲームを楽しみたいという人たちの間で話題なのがプロジェクターです。
置き型、照明と一体型などタイプはさまざまありますが、テレビより圧倒的にコンパクトでテレビ以上の大画面で映像作品やゲームを楽しめます。スマホやアプリと連動できて操作が簡単な物も多いです。ドラマや映画を見ないときも、時間を表示したり風景や絵などを壁に写してインテリアとして楽しめます。
これまではプロジェクターといえば、会議室など大きな部屋で使うイメージでしたが、最近ではひとり暮らしのワンルームで活用している人も多くいます。
デスク周りには物を置かないのが正解
デスク周りに物を置かないことで部屋がすっきりとおしゃれに見えます。在宅勤務の普及で自室のデスクで作業をする人も多く、散らかりがちな場所ではありますが、意識して物を置かないように心がけましょう。
作業が終わったら文具などは引き出しにしまうなどしてリセットする習慣をつけるのが大切です。書類はためこみすぎず、スキャンしてデータ化してしまうのもおすすめ。
デスク周りがすっきりしているとおしゃれに見えるだけでなく、気分や思考もクリアになり集中できるというメリットもあります。
配線はできるだけ一箇所にまとめる
パソコンやスマホの充電器、家電のコードなど配線は部屋をごちゃごちゃさせる原因のひとつです。また掃除がしづらくなって埃がたまり、漏電の危険もあります。意外と見逃しがちですが、配線をまとめてすっきりさせるだけで部屋が垢抜けます。
複数の差し込み口がついた電源タップを利用して、配線をひとつの場所にまとめるだけでもすっきりします。長くてたわんでいるケーブルは、結束バンドなどでまとめるのも良いでしょう。そのほかケーブルをしまうボックスや配線を1本に見せるチューブなど、ケーブルを収納するための便利なアクセサリーもいろいろな種類が発売されているので、上手に活用して配線をすっきりとさせましょう。
キッチンなど水回りは特にすっきり整えよう
湿気や汚れがたまりやすい水回りは特にきれいにしておくことで、家全体をキレイにしている印象になります。毎日使う場所でもあるので、キッチン台や洗面台の上に物はできるだけ置かず、汚れたらすぐに掃除しやすいようにしておきましょう。
洗剤などのボトルは文字やイラストがたくさん書いてあって雑然とした印象を受けやすいので、目につかないところにしまったり、無地のボトルに詰め替えるなどの一手間を加えることでおしゃれさをキープしましょう。タオルなどもきれいなものにかえることを習慣づけて、衛生面も良い水回りを目指しましょう。
乾燥機付き洗濯機の活用でシンプルに暮らす
洗濯は日々の生活の中で必ずしなければならない家事ですが、洗濯物を干したり、取り込んだり、畳んだりは面倒なだけでなく部屋が散らかる要因にもなります。梅雨の時期や日照時間が短い冬など部屋干しで室内がどんよりするのも嫌ですよね。
そんな洗濯のストレスを軽減してくれる、乾燥機付き洗濯機は今やQOL(生活の質)を上げてくれるアイテムとして大人気です。
干す、取り込むという手間が減るので部屋が散らからないだけでなく、時間を節約できるという大きなメリットもあります。便利なぶん高価な物が多いので自分のライフスタイルに必要かどうかをよく検討して購入しましょう。ただし「初期投資に費用がかかってもメリットのほうが多かった」という声は多いアイテム。筆者も乾燥機付きのドラム式洗濯機を使いはじめてから、フカフカのバスタオルを毎日使えて満足度が高いので、無理のない範囲で購入を検討してみてください。
寝室はホテルのような雰囲気が人気!
洗練されたが雰囲気の漂うホテルライクなインテリアがブームです。特に寝室はリラックスして過ごしたい空間なので、上質なインテリアは相性抜群。
ホテルのインテリアにもいろいろなテイストがありますが、高級品に囲まれたゴージャスな空間ばかりかといえばそんなことはなく、シンプルでミニマルな部屋がたくさんあります。
「生活感を消してくれる」「統一感がある」「くつろげる」のがポイントで、ミニマリストの理想に近いです。家具は高価な物でなくても、すっきりとした物を選べばホテルライクなインテリアを目指せます。
インテリアを海外風にするなら照明にこだわる
照明にこだわるとおしゃれ部屋のレベルが上がります。特に間接照明はリラックスできる空間を作ってくれるので、リビングにも寝室にもおすすめです。物を減らしてスペースに余裕があるならスタンドタイプの間接照明を取り入れるのがおしゃれ。
インテリアアイテムを増やすことに抵抗があるなら、クリップタイプや吊り下げタイプの照明がおすすめです。テープライトもスペースを取らない注目のアイテムで、ベッドや家具の裏側、天井近くの壁などに貼ることで幻想的な雰囲気を作れます。
北欧系のインテリアはミニマリストと相性良し
根強い人気がある白ベースの北欧系のインテリアはやはりミニマリストと相性が良いです。ナチュラルな雰囲気がありながら、野暮ったく見えないのが特徴です。デザインもおしゃれなアイテムが多いので、ひとつ取り入れるだけでも部屋を一気に雰囲気良く見せることが可能になります。
定番のスウェーデン発祥のインテリアブランド・IKEA(イケア)では、比較的安価で家具などを購入することができるので、ひとり暮らしを始めたばかりの人やこれから部屋作りを始めたい人にもおすすめです。
アートやグリーンを取り入れて抜け感を作る
部屋が整ってきたミニマリスト上級者はアートやグリーン(観葉植物)を取り入れて抜け感を作りましょう。繰り返しになりますが不必要な物を減らし、厳選したお気に入りの物で心地よく暮らすのがミニマリストです。自分の気分が上がる物は必要に応じて取り入れていきましょう。
アートは好きな物を飾るのがいちばんですが、モノトーンや幾何学的な絵画がミニマリストに人気です。
グリーンは空気をきれいにしてくれたり、癒し効果があると言われています。植物を育てる喜びも味わえるので、ぜひフェイクではなく本物を置きましょう。植物に水をやる時間を持てるぐらいになりたいですよね。
ライフスタイルや家族構成別 お部屋づくりのポイント
ミニマリストの中には、さまざまなライフスタイルの人がいます。ひとりで暮らすのか、家族と暮らすのか、性別や趣味の多さなどによってお部屋づくりのポイントも変わってきます。暮らし方によっては、注意すべきこともあります。理想の部屋を目指すために役立つ、ライフスタイル別のコツをご紹介します。
ワンルームで暮らすミニマリストにおすすめのインテリア
ひとり暮らし用のワンルームで暮らすなら、限られたスペースを有効活用するために「なくても良い物は置かない」ことを意識しましょう。例えば、来客がなければソファは必要ないですし、クローゼットにしまえる座布団という選択もあります。
ベッドはあったほうが快適に眠れるという人が多いですが、折り畳めるマットレスで代用しているミニマリストもいます。
トイレマットやキッチンマットも置かない方がベターです。スペースをとるだけでなく、洗濯する手間が増えたり、お掃除ロボって床掃除ができないなどストレスを増やす原因にもなります。小さな部屋であれば家電も最小限に。掃除は床拭きをメインにすれば掃除機も必要なさそうです。
一人暮らしの男性ミニマリストのインテリアは何を選べばいい?
カッコいい部屋づくりを目指すなら、無機質なスタイルがおすすめです。カラーはブラック×ホワイトなどのモノトーンやグレー、深いブルーなどが落ち着きのある空間を演出してくれます。スチールやステンレスのアイテムも良いでしょう。
物が少ないことを大前提に、清潔感を大切にすることがポイントです。インテリアが固まってきたら、香りも意識してみましょう。ルームフレグランスやお香、パロサントウッドなどは場所をとらずに部屋を良い香りにできるのでおすすめです。
特に年齢が上がってくるとどうしても体臭が気になってきます。自分は気にならなくても自宅を訪れたくれた方にとって、ニオイはその家の印象を決めると言っても過言ではないのです。しっかり気を遣っておきましょう。
シーツや枕カバー、タオルなどのリネン類は無地のものを選び、こまめに洗濯もすればさらに清潔感がアップします。
メイク用品が多い女性は、コスメの収納をスッキリさせる
ミニマリストでもコスメ好きの方は多く、特に女性はこまごまとした物が増えやすい傾向にあります。散らかる原因になりやすいコスメは、統一感のあるボックスなどに入れてすっきりとさせておきましょう。開封したコスメは早めに使い切ることが大切なので、定期的に見直して不必要な物は処分したりメルカリで売ったりすることを心がけると衛生面でも良いです。
ポーチやボックスをひとつに絞るというのも良い方法です。所持するコスメは、ポーチやボックスに収納できる分に厳選し、あふれる物は手放して管理していけばむやみにコスメが増えるのを予防できます。
また、コスメは1日や2日で使い切れる物ではないので、ストックはできるだけしないことも大切です。買い物のおまけでもらえる試供品やサシェを旅行用などに取っておく人も多いですが、保管しているうちに存在を忘れてしまいいつの間にか溜まってしまうので、フレッシュなうちにすぐ使ってしまうのがおすすめです。
家族と暮らしている場合は、それぞれにとって大切なものを見極めて
ミニマリストのデメリットのひとつに、同居人の理解が得られなかったり、意見が衝突してしまうということがあります。物を減らしていくと、つい家族の持ち物の多さが気になったり、口出ししたくなりますが人それぞれ大切な物は違うので、一方的に意見を言ったり考えを押しつけるのは良くありません。家族の物を勝手に捨てるのもトラブルの原因になるので絶対にやめましょう。
例えば、おもちゃやゲーム、勉強のための道具などは大人にとっては不要かもしれませんが、子どもの成長過程では必要な物です。家族がいる状況でミニマリストを目指すなら、自分の身の回りを整えつつライフステージに合わせて、家族それぞれが大切にする物を見極めていきましょう。
そして同時にミニマリストとしての自分の考えを家族やパートナーにしっかりと伝えていきましょう。自分が正義と信じるのではなく、自分はこういうライフスタイルを送りたいから理解をしてほしい、という相手に分かってもらおうとする姿勢も大事です。
「●●オタク」など趣味のグッズが多い人はどうしてる?
趣味をつきつめている、いわゆる「オタク」と言われるタイプだと、コレクションやグッズが溜まっていきがちです。こういった趣味を持った方は、ミニマリストになることを諦めてしまう人も多いですが、お気に入りの物だけに囲まれて過ごすミニマリストとして、趣味を必ずしも諦める必要はありません。むしろ自分の生活を充実させたり、人生を豊かにしてくれる物は大切にしましょう。
とはいえ、すべてのグッズを収集していては部屋に物が溢れてしまうので「これだけは残す」「いくつまでは所有してOK」という基準を決めておくのがおすすめです。例えば、推しのサイン入りや数量限定のレアな物などだけにするなど「ゆずれないライン」を設けておきましょう。
それも難しいという人は棚やボックス、引き出しなどをひとつ決めて、そこに収納できる分だけと決めておくのも得策です。お気に入りの物は飾っておくのもいいですが、Tシャツなど日常使いできる物は思い切って使うのも良いでしょう、今持っている物を把握しやすくするのもグッズを溜め込みすぎずにすみます。
そしてこれは最後の手段ですが、どうしても捨てることができない人はトランクルームや実家のご自身の部屋を趣味ルームとして活用して、そこに集めておくということを検討しても良いでしょう。ただ、特にトランクルームは「とりあえず」な物が溜まりやすいので、趣味のための物以外は置かないなどきちんとルールと決めておくことが重要です。
ミニマリストが部屋をすっきりキープしつづける方法
すっりときれいで、かつおしゃれな部屋が完成したら理想の状態をキープしましょう。特に物を増やさないことや、溜め込みすぎないことが大切です。
ここではミニマリスト的な部屋が完成した後のキープ方法についてレクチャーしていきます。
「ひとつ買ったらひとつ捨てる」をルールにする
まずは物を増やさないことが大切です。物をひとつ買ったときは、持っている物をひとつ手放すことを徹底しましょう。
そうすることで物を買うときに慎重に吟味するようになります。また取捨選択を繰り返すことで訓練され、本当に大切な物を見極める力も身に付きます。
定期的に物を見直すくせをつける
今、部屋の中にある物も本当に必要かどうか定期的に見直しましょう。もしかしたら数ヶ月使っていない物や、古くて使いづらくなっている物もあるかもしれません。
そういった物は手放したり買い替えたりしながら、常に部屋にはお気に入りの物がある状態を保つことを心がけましょう。
3ヶ月に一回ほんの少しの時間で良いので、持っている物を見直して本当に必要なものか見極めるということをしましょう。
物を買うときは必要かどうか、長く愛用したいかを考える
物は欲しいと思った時は購入する時の楽しみな気持ちも相まってどうしても必要な物に見えがちです。ですが、数ヶ月もしないうちに「あれなんで買ってしまったんだろう」という後悔はミニマリストの方でなくともしたことがあるはずです。
物を買うときに自身がその商品を使う姿を想像したり、シミュレーションすることはとても大切です。まずは自分にとってそれが本当に必要かどうか考えてみましょう。
特にトレンドの物を欲しくなるときは、みんなが持っているからという理由で衝動的になっている場合が多いです。ブームは数ヶ月で過ぎ去ってしまうことが多いので、本当に長く愛用できるかどうかを考えてみましょう。
またあまりに安すぎる物も壊れてしまったり、愛着がわかないことも多いので、価格は高くても上質な物を選ぶほうが長く使えることが多いです。
物を増やしたいときは手持ちのアイテムで代用できないか考える
新規の購入を考えた時には一度立ち止まって、手持ちの物で代用できないか考えてみるのも物を増やさないコツです。特に大型の家具はスペースを占領するので、増やしたいときは慎重になるのがおすすめです。
作業テーブルを買わずにチェストを代わりに使ったり、ソファーを買わずにフロアクッションを活用するなどイメージしてみましょう。
不要なものは売る・譲るのもおすすめ
「捨てるのがもったいない」という気持ちが大きくて、物をなかなか手放せない人がいます。物を手放せないとすっきりした部屋をキープするのは難しいので、売ったり、譲ったりという方法も検討してみてください。
フリマアプリやサイトに出品したり、物を譲るためのコミュニティなどを活用しましょう。必要な人に使ってもらえることで手放すことの罪悪感が減ります。
本や衣類などは中古でも売れやすいので、自分にとって不要な物で利益が出たらラッキーです。ミニマリスト上級者の中にはリセールバリュー(買った物を再販売するときの価値)を考えて物を購入するという人もいるほどです。
筆者はお洋服を購入する時は韓国が多いです。韓国のお洋服のデザインが可愛くて好きというのもありますが、日本では買えないもののために売るときに価値がつきやすいというのも購入の大きな理由だったりします。時に購入金額の1.3倍ぐらいで売れることもあるので、利益を得ることさえあります。何より韓国に行かないと服を買えないので、服を購入する機会が減ります。
レンタルサービスを活用しよう
所有物を増やさないために、レンタルサービスも活用しましょう。特に年に数回しか使わない物はレンタルで十分です。友人の結婚式に着ていく服やバッグは、むしろレンタルのほうが上質な物を選べたりもします。
普段のお出かけに使う服も定額制で借りられるサービスもあります。インテリアなら来客用布団や、人気ブランドの家具などさまざまな物が借りられるようになりました。購入を検討している物があれば、一度レンタルしてみて本当に欲しいかどうか考えるのも良いでしょう。
筆者はキャリーケースはレンタルで借りるようにしています。旅行以外で使うことがないキャリーケースは正直持っているだけでスペースをとるので邪魔です。頻繁に旅行や仕事で使う人は購入して良いと思いますが、年に2、3回の利用であればレンタルした方がスペースをとらずに良いと思いますよ。
ロボット掃除機などスマート家電を取り入れる
部屋に無駄な物がなくなると掃除の手間が少なくなったりと、時間を有効活用できるようになります。さらに有意義に過ごす時間を捻出するために、スマート家電を取り入れるのがおすすめです。
スマート家電はスマートフォンやタブレットで操作できたりインターネットに接続できる家電で、照明やエアコンのスイッチをオンオフしてくれるスピーカーなどが有名です。スマホひとつで操作できれば、リモコンをたくさん持たなくて良いので物を減らせるメリットもあります。
設定した時間に自動で掃除をしてくれるロボット掃除機は、ミニマリストの部屋を手間なくきれいにキープするために特におすすめです。
ミニマリストは本の収納をどうしてる?
情報をインプットするため、スキルアップのため、心を豊かにするためなど、たくさんの本を読んでいるミニマリストもいます。最近は本は必ず電子書籍で購入する派が多いですが、紙の質感や重量感が好きなミニマリストもいます。お気に入りの本は物が増えるからと諦めず所有するのもときには良いでしょう。
文字が書かれた背表紙が並んでいると雑多な印象になるので、収納するときは扉付きの本棚などにしまうのがおすすめですが、装丁がお気に入りの本はあえて飾るのも良いでしょう。表紙がオシャレならインテリアとしての活用方法もあります。
逆に購入したのに読んでいない本やいつか読もうと思っている本は、今後読むことは少ないと言われています。本棚を無駄な本で圧迫しないように潔く手放しましょう。
ミニマリストの部屋に必要なものとは?
ミニマリストの部屋作りでは、不要な物を手放すことを重視しがちですが、何も持たずに生活することはできません。また手放してしまうことで、生活が不便になってしまう物もあります。
ここでは手放してはいけない、ミニマリストにとって必要な物を紹介していきます。
他の物では代用できないもの
他の物で代用できないものまで手放してしまうことはやめましょう。例えば、寝具はベッドやマットレス、布団などさまざまな物がありますが、全くなしというわけにはいきません。
部屋を明るくするための照明も、キャンドルなどで代用することは危険なので現実的ではありません。外食が多いミニマリストであっても、キッチンツールを全て手放してしまうのは良くないでしょう。自炊もできる環境を整えておく方が、体調不良などの時の対応もしやすく最低限のもので良いのでそろえておきましょう。
趣味に関するアイテムや嗜好品
趣味に関するアイテムや嗜好品も、ミニマリストの人生を豊かにするために必要な物です。自分が好きな物まで削ぎ落としてしまうと、日々の生活を味気ない物になってしまいます。
お気に入りの物だけに囲まれて暮らすのがミニマリストです。ただし、趣味に関するアイテムや嗜好品であってもやみくもに収集するのではなく、厳選して大切に使いましょう。
長く使いたいと思える物
物を厳選するぶん、残した物は大切に使うのがミニマリストです。思い出の物や修理しても長く使いたいと思える物はミニマリストにとって必要といえます。愛着を持って大切にし、メンテナンスしながら使いつづけましょう。
財布・時計・バッグなど長く使えるものはある程度高くても質の良い物を揃えておくと良いですよ。
まとめ
ミニマリストの部屋はシンプルできれいという特徴があり、ムダな買い物が減る、引っ越しがラクになるなどさまざまなメリットがあります。
ミニマリストの部屋を目指すなら、まずは理想のイメージを決めて、物を減らし、すっきりと片付いたらおしゃれな部屋を作る工夫をしてみましょう。
趣味に関する物やお気に入りの物など、自分の人生を豊かにしてくれる物を厳選して選び、ぜひ心地良い空間づくりにトライしてみてください。
メディア制作歴20年以上。5つのファッション雑誌や女性向けwebメディアの編集長を経験。モデル育成やプロデュースに定評がある。
本当に大切な物を長く使うライフスタイルで、自分にとって大切な物は何か?を問いかけるミニマリストに共感している。
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