comicoで連載中の『こえ恋』の実写ドラマが、7月8日から放送開始されました。マンガアプリからのドラマ化って初めてではないでしょうか?
私も観てみたのですが、かなり再現度が高かったですね! 夏にピッタリな、爽やかな青春ドラマになりそうです。
というわけで、今週も『マンガアプリ調査隊』がやってまいりました。たくさんあるマンガアプリの中から、無料で読めるオススメ作品をご紹介いたしましょう。今回ピックアップしたのは、コチラの4作品!
遂に完結! 伏線が見事なゾンビマンガ『On the way to Living Dead』
まず最初にご紹介するのは、comicoの『ON THE WAY TO LIVING DEAD』。2013年に連載開始された本作が、7月8日、遂に最終回を迎えました。
ジャンルを言うなら、ゾンビパニックホラー+ミステリー+ヒューマンドラマでしょうか。
今や人気ジャンルの一角を担う「ゾンビもの」。ゾンビに襲われながらも逃げのびていく姿を描くのが一般的ですが、ただそれだけでは終わらないのがこの作品の魅力です。
主人公はゾンビとの闘いに長けた・安藤竜太郎と、無力な女子高生・吉祥寺まひる。この2人を中心に物語は展開していきます。
彼らがいるのは東京湾に浮かぶ人工島・富士島。
富士社という企業の開発した薬品「OLD」によって、島の住人たちはゾンビへと変わってしまったのです。
なぜこのような薬品を開発したのか、すべては謎のまま。
他にも生き残っている人々と出会うが、彼らも腹に一物ありげな様子。そして、まひるにも何やら重大な秘密があるようで……。
というように、序盤から伏線の数々!そして、それらが綺麗に紐解かれていくのが実に心地良いんです。
登場人物たちの持つ背景が細かく描かれているので、単なるゾンビものと言い切れない深みがあります。
独特のタッチのイラストも、本作の注目ポイント。手塚治虫先生とアメコミが融合したような、ポップでカラフルな作風が独特の味を出しています。
このおかげで、ゾンビものによくあるグロテスクな描写が苦手な人でも読みやすいのではないでしょうか。
しかしポップになりすぎることなく、配色によって不穏な空気感を演出しているのがスゴイ!
最初は抵抗があるかもしれませんが、すぐにクセになってくるハズです。
最終回は、何度も読み返したくなる衝撃度。散りばめられた謎がどのように収束するのか、ぜひ見届けてほしいです。
第1話から最終話まで全て読むことができるので、夏休みに一気読みなんていかがでしょうか?
記憶を紡ぎ、彼女との約束は果たせるのか。『追想のフラグメント』
少年ジャンプ+で人気を集める連載作品『群青のマグメル』。その作者である中国の漫画家・第年秒(だいねんびょう)さんによる、読み切りマンガ『追想のフラグメント』が7月8日に公開されました。
冒険活劇などが多いジャンプには珍しい、ノスタルジーに満ちた大人向けのしっとりとした作品です。
小学生の主人公・二想(にそう)はある日、恋をしている少女・月(ゆえ)から、「逃げるあたしを捕まえてくれれば結婚してあげる」と最後の別れのような言葉を告げられます。
必死に月を追いかけるが、突然記憶が途切れてしまう二想。次に目覚めたとき彼はなんと中学生になっており、周りからは一想(いっそう)と呼ばれていました。
実は主人公・二想は、一想という少年のもうひとつの人格。
一想は「X型人格分裂症」という病気で、第二の人格は5回に分けて表に現れ、合計100日しか存在できないという。
すなわち、二想の命は100日しかないのです。
二想が目覚める度、歳をとっていく一想。
いつ記憶が途切れるか、あと何時間残されているのか、それすらわからずに二想は必死に月を探し続けます。
好きな女の子のために、ひたむきに奔走する。そんな姿を見せつけられて、胸打たれないわけがありません。
切なくも爽やかな後味が残る、感動のエンディングは必見! 静かに、でもしっかりと芯のある、心理描写の綺麗な作品です。
ちなみに連載中の『群青のマグメル』は、打って変わってアクション満載のファンタジー冒険マンガ。
「HUNTER×HUNTERっぽい雰囲気で面白い!」と評判で、単行本の帯コメントに冨樫大先生がコメントを寄せたというお墨付きです。
先日またもやHUNTER×HUNTERの休載が発表されましたが、群青のマグメルを読めばフラストレーションが解消される……かもしれません。
スマホならでは。音と動きの演出で恐怖MAX! 『朱』・『黒』
暑い日はゾクリと涼しくなりましょうというわけで、夏の間だけの特別企画『夏のホラーマンガまつり』です!
毎週ホラーマンガをご紹介していくという企画ですが、今回は2本同時にご紹介。comicoの『朱(あか)』と『黒(くろ)』です。
いじめられっ子がクラスメイトに呪いのメールを送ったり、廃墟に忍びこんだら幽霊が出てきたりと、どちらの作品もどこかで聞いたことあるようなベタなストーリー。
そんなの面白いわけないじゃん! とお思いでしょうが、それだけの作品を紹介するわけないじゃないですか~。
このマンガ……、動くんです!
このように、読み進めている途中で突如動き始める恐怖演出。
しかも動きだけでなく、音やバイブでも攻めてくるので一切油断できません! 思わずビクッと驚いてしまいます。
実際に自分のスマホで起こっている現象かのように感じさせる見せ方も、実にニクイ!
お話の内容自体はそこまで怖くありませんが、お化け屋敷のような感覚で読める作品です。
もし本作が見つからない場合は、作品検索で「動く漫画」と入力して探してみてください。
『On the way to Living Dead』のアニメ化を熱望!
マンガアプリ発の作品がアニメなど他のメディアで展開されていくことが珍しくなくなってきましたが、今回ご紹介した『On the way to Living Dead』もかなりアニメ向きな作品だと思います。
カラフルでポップなビジュアルがアニメーションで再現されたら超絶スタイリッシュになる気がするのですが、テレビ局さんいかがでしょう!?
そんな期待に想いを馳せつつ、みなさんのマンガライフが充実しますように。また来週~!
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