残クレの審査はほかより甘い？審査基準と落ちても新車を持てる方法を解説

残クレの審査は通りやすいって本当？審査で見られる内容と審査基準

残クレの審査基準を事前に知ることができれば、条件を整えたうえで審査に進められるため効率的です。しかし、マイカーローンの審査基準は公表されておらず、それは残クレも例外ではありません。

とはいえ、マイカーローンの申告内容や審査基準とされる内容から、残クレの審査基準の目安を知ることは可能です。そこで、一般的に審査で見られる内容と審査に通るためのポイントを見ていきましょう。

年収

マイカーローンの審査では年収がチェックされますが、残クレの審査でも同様に年収は重要です。マイカーローンでは、年収200万円以上が申込条件とされるケースもあります。残クレでも、年収200万円以上であることが、審査に通るひとつの基準といえるでしょう。

ローンを無理なく組める車の価格の目安は、年収の2分の1程度までとされています。残クレでは、据え置く残価も借入額として審査対象に含まれる点に留意し、年収に見合う車を購入することが大切です。

信用情報

残クレの審査では、信用情報も重視されます。信用情報とは、JICC（日本信用情報機構）やCIC（指定信用情報機関）などの信用情報機関に登録された情報のことで、クレジットカードやローンの申込状況、借入状況、返済実績など、利用した履歴を指します。

過去に借入れをしていたとしても滞りなく返済ができていれば、問題はありません。しかし、過去に滞納や自己破産といった金融事故を起こしている場合は、新たに申し込む残クレやローンの審査に通らない可能性があります。

なお、信用情報の保存期間は5〜7年ほどです。残クレの審査に申し込む前に、信用情報機関に情報開示請求をして自身の信用情報を確認し、金融事故の履歴がある場合は情報が消えるのを待って申し込みましょう。

職業・勤続年数

職業や勤続年数も、残クレの審査で確認される項目です。一般的に、正社員のほうが審査に有利ではあるものの、パートやアルバイトでも勤続年数が長い場合は、安定性があると判断され審査に通る可能性があります。

勤続年数は1年以上を基準としているローンが多いため、残クレでも勤続1年が審査に通りやすい目安と考えておきましょう。勤続年数が3年以上になると、より有利になると考えられます。審査が不安であれば、勤続年数が3年以上になるタイミングで残クレに申し込むのもひとつの方法です。

借入状況

信用情報として過去の借入状況が確認されますが、現在の借入状況も残クレの審査で確認されるポイントです。現在、他社で借入れがあっても残クレの返済をしていけるかどうか、年収や借入希望額などと照らし合わせながら総合的に判断されます。

他社で借入れがある場合は、残クレで希望額の借入れができない可能性もあります。住宅ローンやカードローンなどの返済をしているのであれば、残クレの借入希望額を下げる、ほかのローンを完済するなどの工夫が必要でしょう。

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残クレが審査に通りやすいといわれる理由

一般的なマイカーローンに比べて、残クレは審査に通りやすいといわれることがあります。なぜなら、残クレにはほかのマイカーローンとは異なる仕組みがあるからです。どのような仕組みから残クレの審査は通りやすいと考えられるのか、また、本当に通りやすいのか、以下で詳しく確認してみましょう。

残クレの仕組み

残クレは、残価をローンの最終返済時まで据え置いて、車両本体価格から残価を除いた金額を契約期間中に返済していく仕組みです。

残価とは、ローンの最終返済時に車に残っていると想定される価値のことで、将来的な下取り価格を意味します。つまり残クレは、返済の最終回に車を下取りに出すことが前提のサービスです。このような仕組みによって、残クレは、ほかのマイカーローンよりも月々の返済額が低めなのが特徴です。

そのため、残クレは比較的審査に通りやすいといわれることがあります。しかし、実際にはほかのマイカーローンと残クレの審査難度に、大きな違いはありません。なぜなら、最終返済時まで据え置かれる残価も借入額に含まれ、審査対象となるからです。

残クレの審査がマイカーローンより通りやすいとされる理由

先述のとおり、残クレは一般的なマイカーローンよりも審査に通りやすいわけではありません。残クレでも年収や信用情報などがチェックされ、希望額の借入れが難しいと判断されれば審査に落ちることはあります。

ただし、月々の返済額が安いという特徴から、申込者が無理なく返済できるかどうかの指標とされる返済負担率は抑えやすいといえます。返済負担率とは、年収に占める年間の返済額の割合のことです。このとき、年間の返済額には住宅ローンやクレジットカードの分割払いなども含まれます。

ローン審査では、返済負担率が25～35%程度までに収まるかどうかがチェックされます。ほかのマイカーローンよりも月々の返済額が安い残クレは、返済負担率を抑えやすいので、その点では審査のハードルが低いといえるでしょう。

残クレを利用する際はここに注意！メリットとデメリット

残クレは審査に通りやすいと聞いて、新車に乗るため利用を検討している方も少なくないでしょう。しかし、メリットだけでなくデメリットも知っておかなければ、想定外の出費に後悔してしまうこともあります。

そこで、残クレが自分に合っているかを見極めるためにも、実際に残クレで車を購入した方の口コミ*と併せて、メリットとデメリットの両方を確認しておきましょう。

* クラベルさん編集部が、チャット調査ツール「Sprint」にて「残クレを利用したことのある方」を対象として行ったインターネット調査および利用者へのインタビューを基に口コミを掲載

残クレのメリット

残クレには、おもに以下の3つのメリットがあります。

月々の返済額を抑えやすい

50代男性・神奈川県在住

車を一括購入できる現金がなかったのと、返済完了時には車に乗らない可能性があったため、残クレを利用しました。月々30,000円くらいで、月々の負担を抑えてメルセデス・ベンツ「GLA」に乗れたので満足しています。

残クレには、月々の返済を抑えやすいという大きなメリットがあります。残価が最後の返済時まで据え置かれることで、分割して支払う車両代金が安く済むので、通常のカーローンでは手が届かない価格帯の車も購入可能です。

短期間で車を乗り換えられる

50代女性・埼玉県在住

残クレでトヨタ「アルファード」を購入しました。3年で飽きる前に新しい車に乗り換えられるのがいいですね。月々50,000円くらいの返済で負担も少なく、常に新車に乗れるので気に入っています。

短期間で車の乗換えがしやすいのも残クレのメリットです。最終回の返済時に車を下取りに出すだけで、売却や廃車の手続きをする必要がなく次の車に乗り換えられます。

査定額が保証されている

50代男性・東京都在住

頭金がそれほど多くは必要なかったことと、3年で乗り換えようと思っていたため、残クレでマツダ「CX-5」を買いました。下取り価格が保証されていることにメリットを感じています。走行距離の制限はありますが、そこまで長距離は乗らないので問題ありません。

残クレの契約時に設定された残価は、下取り価格として保証されています。市場に左右されて契約満了時の査定額が下がるリスクがないので、安心して車に乗れるでしょう。ただし、残価の保証条件が定められていることがほとんどなので、事前の確認が必要です。

残クレのデメリット

残クレには大きなメリットがある一方、気を付けたいデメリットもあります。以下でご紹介しましょう。

利息が高くなりやすい

50代男性・神奈川県在住

トヨタ「プリウス」を買うのに頭金が足りず、月々の支払いが少ないとディーラーですすめられて残クレを利用しました。でも、元金がなかなか減らず、利息が負担になっています。最終的には貯金を崩して残価を支払い、乗り続けるつもりです。

残クレは残価の返済を最終回まで据え置きますが、据え置いた残価にも金利がかかります。さらに、月々の返済額を抑えられるメリットの裏側には、元金がなかなか減らないというデメリットも。このため、残クレは一般的なマイカーローンよりも利息総額が高くなる傾向があります。

車の使い方に制限がある

30代男性・北海道在住

手元に現金がなくて一括購入できず、短期間でいろんな車を乗り換えたかったので、残クレを利用しました。乗って満足したら、また別の車に乗りたいと思ったんです。でも、車が好きなのに車をいじれないという点で後悔しています。本当はいろいろと加工したいです。

残クレは基本的に返済が終了したら車を売却する仕組みです。返済終了時まで車の価値を残しておかなければならないので、カスタマイズ禁止や走行距離制限の設定など、車の使い方に制限が設けられることがほとんどです。

最終返済時に大きな出費が発生することもある

30代女性・福岡県在住

残クレで3年ずつ乗り継いで4台目です。今はトヨタ「アルファード」に乗っています。月々が安く済むので助かっていますが、3年ローンで2年目を超えて満了が近づいてくると、いつも不安になります。うちは残債を一括で支払うことを第一にしているのですが、まとめていくらになるのか心配です。

残クレを組み、返済終了後も同じ車に乗り続けたい場合、最終回の返済で残価をすべて支払う必要があります。状況によりますが、100万円単位の大きな出費が必要となるケースも少なくありません。下取りに出す予定がない方は、最終回の残価の支払いに備えておく必要があります。

また、最終返済時に下取りに出す際も、もし車の価値が下がっていると、残価との差額を請求されてまとまった出費が発生することがあるので留意しましょう。

残クレのデメリットが心配なときは……

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残クレの審査に落ちてしまったら？対処法5つ

残クレの審査に落ちてしまった場合は、再審査を申し込めます。しかし、同じ条件で何度申し込んでも審査に通るのは難しいでしょう。そこで、審査に落ちた場合の対処法を5つご紹介しましょう。

残クレの審査対策1：頭金を用意する

残クレの審査に落ちてしまったら、次に申し込むときは頭金を用意してみましょう。頭金を多く入れると、借入額を抑えられます。少ない金額を借り入れるのであれば、審査に通る可能性が高まります。

とはいえ、頭金を用意するためには、まとまった費用が必要となります。また、車を購入する際は車両本体価格だけでなく登録諸費用もかかるので、頭金を多く入れた分、家計が圧迫されることもあるでしょう。そのため、資金に余裕がある場合にのみ、検討してみることをおすすめします。

残クレの審査対策2：借入希望額を下げる

借入希望額を下げることで、残クレの審査に通る可能性が高まります。借入希望額が大きければ、その分月々の返済額が大きくなるため、年収に見合っていないと判断されてしまうことも。

借入希望額を減らすには、希望する車種を安いものに変更する、グレードを下げる、不要なオプションを外すといった対応が有効です。

残クレの審査対策3：連帯保証人をつける

連帯保証人をつけると、残クレの審査に通りやすくなるケースがあります。なぜなら、万が一契約者の返済が滞っても、連帯保証人がいれば資金を回収できると判断されやすいからです。

連帯保証人は、残クレの契約者と同等の返済義務を負います。大きなリスクを背負わせることになるため、連帯保証人を依頼するのは親や配偶者などの身内にしましょう。

残クレの審査対策4：他社での借入れを返済する

他社で借入れをしている場合は、返済してからのほうが残クレの審査に通りやすくなります。他社での借入額を減らすことで、残クレを契約したときの返済負担率を抑えられるからです。

カードローンやキャッシングなどの借入れだけでなく、携帯電話端末代の分割払いやクレジットカードの支払いについても確認が必要です。残クレの申込みと同時にほかのローンやキャッシングに申し込むのも、避けたほうがいいでしょう。

残クレの審査対策5：カーリースを利用する

残クレでなくても安く新車に乗れる方法を探しているのであれば、カーリースを利用するのもおすすめです。カーリースは、契約者が希望する車をリース会社が購入して、定額料金で貸し出してくれるサービスです。

残クレとは異なり、残価を車両本体価格から差し引いてくれるので、購入するよりも支払う車両本体価格が安くなります。そのため、審査対象となる金額を抑えやすく、マイカーローンの審査には落ちたものの、カーリースの審査に通って新車に乗れているという方も多くいます。

また、月々の支払いには税金や登録諸費用なども含まれており、購入する場合だと車両本体価格の10～20％ほどが必要となる初期費用も0円に。まとまった資金がなくても新車に乗れるのもメリットです。

残クレを利用しなくても月々安く新車に乗れる方法

残クレと同様に残価を設定して、月々安く新車に乗れるサービスに「カーリース」があります。購入した車と同じように利用できるうえ、残クレよりもコストの負担や制約を抑えられるとして、最近はカーリースを利用する方が増えています。

どのようなサービスなのか、なぜ残クレよりもお得に新車に乗れるのか、詳しく見ていきましょう。

残クレとの仕組みの違い

カーリースでは、初めに利用期間を決め、契約満了時に残っていると想定される車の価値を残価として設定します。この点は残クレと同じですが、残価の取扱いに違いがあります。

残クレは契約時に設定した残価を最終回の返済に据え置き、最終返済時に車を下取りに出す、または一括で支払って、残価を精算します。また、借入期間中は残価も含めた借入残高に金利がかかるため、利息も発生します。

一方、カーリースは、設定した残価を車両代金から差し引くので、車両本体価格の負担を抑えられます。また、金融商品ではないことで金利も発生しないため、ローンのように、残高や適用金利で利息負担が変わるといったリスクもありません。

残クレやマイカーローンよりお得に新車に乗れる理由

カーリースが残クレよりもお得に新車に乗れる理由は、残価の取扱いの違い以外にもいくつかあります。

契約期間が長いから月々の負担を抑えやすい

残クレもカーリースも、残価を除いた車両本体価格を利用月数で割って、月々の金額を算出します。つまり、長く利用するほど分割できる回数が増え、月々の負担を抑えられるのです。

残クレの借入れ可能期間は一般的に3～5年程度なのに対し、カーリースは7年や9年、中には11年まで選択できるケースもあります。そのため、車種によっては月々の料金を10,000円台まで抑えることも可能です。

なお、月々の料金が安いと年間の返済総額が下がり、返済負担率の目安とされる割合に収めやすくなります。そのため、残クレの審査が厳しい方でも、カーリースなら審査に通る可能性があります。

初期費用も維持費も定額になる

残クレで借入れができるのは車両本体価格となるため、購入時には登録諸費用などが別途必要になります。また、車に乗り続けるうえで発生する毎年の税金や、車検や点検、メンテナンス費用なども、残クレの返済とは別に支払わなければなりません。

一方カーリースは、月額料金に登録諸費用や各種税金、車検やメンテナンスなどの維持費も含まれているため、それらを別途支払う必要がなく、まとまった出費の心配なく乗り続けることができます。

残価の一括清算をしなくても車がもらえるケースもある

カーリースは契約満了時に車を返却することを前提としています。そのため、利用中は残クレと同じように、走行距離制限やカスタマイズの制限があります。

しかし最近は、契約満了時に車がもらえるカーリースも増えてきています。返却する必要がないことでさまざまな制約がなくなり、購入した車と変わらないカーライフが実現できます。もちろん、残価を精算するための一括払いもありません。

なお、中にはもらえるプランがなかったり、残価を一括で支払って買い取ったりするサービスもあるので、契約方式やプラン内容を事前に確認しておきましょう。

残クレの審査に落ちてもお得に新車に乗っている方の口コミ

残クレや一般的なマイカーローンの審査に落ちても、カーリースの審査に通ったという例は少なくありません。そのような方たちがどうやって憧れの新車を手にしたのか、申込みのきっかけから利用してみての感想まで、実際の利用者の口コミ‘²を見てみましょう。

Kさん（40代）

過去に携帯電話料金を滞納したことが影響したのか、マイカーローンの審査に落ちました。何とか新車を持てる方法はないかと探していたときに、カーリースなら審査に通る可能性があると知って、試しに申し込んだら通りました。

カーリースは初めてで少し抵抗もありましたが、問い合わせの電話の受け答えがすごくクリアで、疑問にもすべて丁寧に対応してくれたので、ここなら大丈夫だと不安もなくなりました。
実際に利用してみたら、月々同じ金額を支払っていれば車検の度にいくら必要などと考える手間もなくて、とても満足しています！

Iさん（30代）

そこそこ名の知れた企業に勤めていて、勤続年数もそれなりにあったのに、新車を買おうとしたらローン審査に通りませんでした。それからはずっと中古車を一括で購入して乗っていたのですが、人生で1度くらいは新車に乗りたいって知人に相談したらカーリースをおすすめされて。審査は無理だと思っていたので、審査通過の連絡が来たときはうれしかったなぁ。

カーリースは契約年数で月額料金を調整できるのがいいですね。欲しかった車種に無理なく支払える金額で乗れるし、維持費も含まれていることで自由に使えるお金がわかりやすいのも助かっています！

Kさん（60代）

カーリースは以前にも使ったことがあって、税金などもコミコミで月々定額だから安心感があると思っています。ただ、これまでにいろいろあったから、審査通過は難しいだろうな、と。実際、ローン審査は通らず、ダメ元でカーリースに相談したら、試しに受けてみようとなったんです。

本当に、よく審査に通ったなと思いますよ（笑）。おかげで今は相棒と呼べる新車を手にすることができました。還暦も過ぎたし、そろそろ本当に好きな車に乗りたいと思っていたので、うれしいですね。

3名の口コミからもわかるように、審査は受けてみないと通るかどうかはわかりません。残クレや一般的なカーローン審査に落ちた方はもちろん、ローン審査のハードルが高いと感じている方も、まずは審査対象の金額を下げやすいカーリースで審査を試してみれば、希望の車種の新車に乗れる可能性を高められるかもしれません。

※この記事は2023年11月時点の情報で制作しています