名作アニメランキングTOP10＆おすすめ40選＋α　定番も隠れた名作も【2024】

名作中の名作！ 2000年以降のおすすめアニメランキングTOP10

本記事で紹介するアニメはすべて名作です。

それでもあえて、中学生時代(2000年頃)にアニメとの出会いで人生が変わり、なおも現在進行系でアニメオタクであり、『dアニメストア』の継続月数は6年を突破、寝るときにも睡眠用BGMとしてアニメを流す筆者が、名作中の名作と呼べる10作品をピックアップしました。

※記事内のキャストは敬称略で記載しています。

第1位：ヴァイオレット・エヴァーガーデン

ストーリー

大戦が終わり、平和が訪れようとしていたとある時代。その身を戦争の道具として捧げてきた少女ヴィオレット・エヴァーガーデンは、ふとしたきっかけで手紙の代筆業「ドール」として生きる事になる。

依頼主の話す言葉の中から、伝えたい本当の心をすくいあげ、文字にする──それが良きドールであるという事……。

ヴァイオレットはドールの仕事を通して人々のさまざまな心に触れながら、かつて尊敬する上官から言われた「ある言葉」の意味を理解していく。

名作の理由：戦いしか知らない少女が「人の心」と向き合う、美しき物語

戦争の道具として生きてきたヴァイオレットが、ドールという仕事を通じて少しずつ、人間の、自分の気持ちに目覚めていく……。その感情の機微が繊細に、優しく、切なく、そして美しく描かれていくヒューマンドラマです。

細部まで描かれた鮮やかな風景と、心にまで響き渡る音楽も相まって、まるで芸術作品のよう。極上のガラス細工に触れているような、心が透き通っていく視聴体験を味わえます。

第2位：Re:ゼロから始める異世界生活

ストーリー

引きこもりの少年ナツキ・スバルが、突如として異世界に飛ばされた。異世界転生特有のチート能力はなく、ただ一つ与えられたのは、死んだら特定の時間まで巻き戻される「死に戻り」。

「死に戻り」をしても、受け継がれるのはスバルの記憶のみ。死の痛みと恐怖は残り、とある制約により事情を話すことも許されない。孤独と恐怖に満ちた「死に戻り」を繰り返しながら、それでもスバルは過酷な運命に抗い続ける。

名作の理由：「死に戻り」が生み出す、予測不能の展開

とにもかくにも「死に戻り」が大きな核となる作品。時として一切容赦のない無残な結末を迎える事もあり、全く先の読めない構成になっています。

悲劇をなんとしても回避するため、精神的に追い詰められながら見苦しくも必死に抗うスバルの姿はあまりに生々しく、目を背けたくなる人もいれば、思わず感情移入をする人もいるでしょう。

次は最悪の結末を回避できるのか、それとも……。毎話がクライマックス並の盛り上がりを見せてくれます。

第3位：鬼滅の刃

ストーリー

時は大正、舞台は「鬼」が棲む世界。心優しき少年、炭治郎が炭を売りに山を下りたところ、家族が「鬼」により惨殺され、唯一生き残った妹の禰豆子も鬼と化す。炭治郎は禰豆子を人間に戻すため、”鬼狩り”の道を進む決意をする。

名作の理由：人にも、鬼にも……。どこまでも真っ直ぐな、炭治郎の優しさ

2019年にアニメが放送開始され、社会現象を巻き起こしたジャンプ作品。ただの炭売りだった炭治郎が、過酷な修行を経て強さを得る……ジャンプ漫画の原則である「友情・努力・勝利」を押さえつつも、単なる勧善懲悪とは一線を画すのがポイントです。

鬼は確かに人を食らう脅威ですが、かつては人だったもの。戦いを通じて、炭治郎は鬼に隠された悲しい過去にも触れていきます。

自身も家族を殺されながら、鬼を「悲しい生き物」と説く炭治郎の優しさが、物語により深みを与えています。

第4位：コードギアス・反逆のルルーシュ

ストーリー

皇暦2010年、日本は超大国ブリタニア帝国に占領され、「エリア11」となった。

ブリタニアの皇子でありながら身分を隠してエリア11に暮らすルルーシュ・ランペルージは、ブリタニアへの復讐のため武装組織「黒の騎士団」の総司令「ゼロ」となり、絶対遵守の力「ギアス」を用いて反逆を企てる。

名作の理由：バトル、心理戦、日常が密接に絡み合う。ロボットアニメの傑作

人型兵器ナイトメアフレームのバトル、ギアスによる心理戦、アッシュフォード学園の日常……などさまざまな要素が詰め込まれつつ、密接に絡み合う2000年代を代表するロボットアニメ。

ルルーシュと、ルルーシュの親友にしてライバルの枢木スザク、それぞれが抱く”正義”の対立も見どころ。たびたび視聴者の予想を上回る展開が、視聴者に幾度も衝撃を与えました。「オレンジ」は当時のアニメファンの間で流行語に!?

第5位：夏目友人帳

ストーリー

高校生の夏目貴志は幼い頃より妖怪が見える体質により、周囲との人間関係をうまく築けずにいた。

ある日夏目は、祖母のレイコが遺した「友人帳」を見つける。友人帳にはレイコが負かした妖怪の名が書き記されており、名前を呼ばれた妖怪は逆らえなくなる。故に妖怪達はレイコ、ひいては友人帳を必死に探し求めるという。

それを知った夏目は、ふとしたきっかけで出会ったニャンコ先生と共に、妖怪達に名前を返す事を決意する。

ただ怖いものと思っていた妖怪、でも本当はちょっと違う。ちょっと奇妙で、不思議で、心を打つ物語。

名作の理由：人と妖怪が織りなす人情物語

第6期までのTVシリーズに加え、OVA、劇場版も制作された人気作です。

一口に妖怪と言っても、素直に名前を返すようお願いに来る者、力づくで友人帳を奪い取りに来る者、人を想う者などさまざま。夏目が出会う妖怪にはそれぞれの物語があり、丹念に描かれたそれに心を揺さぶられます。

それと共に”見える事”で苦悩し続けた夏目が、妖怪に名前を返す行為や、理解のある人間との関わりを通じて、少しずつ前へ踏み出す成長物語が視聴者の心を揺さぶります。

第6位：化物語

ストーリー

高校3年生の阿良々木暦（あららぎ こよみ）は、春休みに”怪異”と遭遇し、不死身の体となった。

春休み、ゴールデンウィークと怪異による騒動を乗り越えた5月のある日、暦は学校の階段から落ちた1人の少女を助ける。少女の名は戦場ヶ原ひたぎ（せんじょうがはら ひたぎ）。彼女には、およそ「重さ」というものがほとんど存在しなかった。

戦場ヶ原ひたぎ、八九寺真宵、神原駿河、千石撫子、羽川翼……。暦は周囲の少女達の身に起こる、怪異の騒動を解決するため奔走する。

名作の理由：怪異とどう向き合うか。練りに練られた会話シーンにも注目

怪異が起こす現象は解決すべきものであれど、怪異の存在自体は悪とは言い切れず、どう決着ないしは折り合いをつけるかがストーリーのキモです。

また豊富な語彙力と巧みな言葉遊びによる会話シーンが特徴的。作中の状況を事細かに説明しつつ、時折ギャグやパロディを織り交ぜ脱線しながらもしっかり本軸はぶらさない、小気味の良い会話劇に惹き込まれます。

こちらも参考に

第7位：フルーツバスケット

ストーリー

女子高生の本田透はとある事情でテント暮らしをしていた。しかしテントを張った場所は由緒正しい『草摩家』の土地で……。紆余曲折を経て、透は草摩一族の草摩由希と草摩紫呉が暮らす家で住むことになる。

しかし透はやがて知る。草摩家は、太古より十二支にまつわるある呪いを抱えていることを……。

「──それは、今は遠い昔の話。誰もが忘れた、最初の記憶。最初の約束。」

名作の理由：笑って、泣いて、満たされて。色んな表情を見せる純愛作品

1998年から2006年まで「花とゆめ」で連載された人気作品が、原作者総監修の元で二度目のアニメ化。

コメディ色も多分にありますが、草摩一族の呪いなど、重い話には真剣に立ち向かうメリハリの効いた作風。笑わせてくれる時もあれば、心が重く切なくなる時もあり、そして泣ける……とても表情豊かな作品です。

複雑な設定を抜きにしても、心にスッと染み入るセリフが随所に散りばめられているのも本作の魅力で、満たされた気持ちになります。皆さんは、雪がとけたら何になると思いますか？

第8位：ハチミツとクローバー

ストーリー

美術大生の竹本祐太は同じおんぼろアパートに住み、同じ大学に通う先輩の真山巧、森田忍らに囲まれながら、忙しくも楽しい日々を送っていた。

そんな3人はある日、研究室の花本先生から不思議な雰囲気の編入生・はぐみを紹介される。一瞬にして恋に落ちる竹本。またそれと共に、たくさんの「片思い」が生まれていた。

名作の理由：主要キャラ全員が片思い。瑞々しい若者が見せる青春群像劇

片思いのもどかしさ、進路への葛藤……大学生特有の感情をありのままに、繊細に、そして活き活きと描いた人気作です。

主要キャラクターが全員片思いであり三角関係もありながら、ドロドロにはならずむしろ純情作品のような甘酸っぱさや爽やかさを感じさせる作風がとても印象的。美術大という舞台設定もよく活かされています。

若い人ならこんな青春を送ってみたいと思えて、上の世代ならうらやましさを感じると同時に元気をもらえること間違いなし。世代、性別を問わず楽しめる青春群像劇です。

第9位：ゆゆ式

ストーリー

明るいムードメーカーのゆずこ、ほんわかマイペースな縁（ゆかり）、そんな2人のツッコミ役の唯。

名前に「ゆ」のつく3人が、ただお喋りを楽しんだり、いちゃついたり、情報処理部の活動で適当な単語を検索したりするだけの”ノーイベント・グッドライフ”なまったりとした日常が続いていく。

名作の理由：ノーイベント・グッドライフ。日常系アニメの究極系

数ある日常系アニメの中でも、本作はその究極系と言っても過言ではありません。その理由は”ノーイベント・グッドライフ”に象徴される、ただただ彼女達の緩やかな日常を描いた穏やかな雰囲気。

他作品では1話使って描かれる夏祭りや文化祭も、本作なら回想という形で触れられる程度。なんでもない、なにも特別な事は起こらない、でも彼女たちにとって素敵な時間がとても魅力的に描かれています。

「なんつってつっちゃった」「いわゆらねーよ」など、思わず口にしたくなるセリフのセンスも秀逸。最終回まで観終わっても、しばらくしたらまた見返したくなる、不思議な中毒性のあるアニメです。

第10位：ガングレイヴ

ストーリー

とある惑星の「シティ」と呼ばれる都市。そこは犯罪組織ミレニオンのボス、ハリー・マクドゥエルが手を掛けた、死人を兵士として蘇らせた人間により、暴力で支配されていた。

だがそこに、同じく死から蘇った身でありながら、ハリーに立ち向かう男がいた。男の名はビヨンド・ザ・グレイヴ。かつてブランドン・ヒートと呼ばれた男。そしてブランドンにとってハリーは、かけがえのない親友だった。

名作の理由：約束、裏切り、そして……。男の友情を描ききったハードボイルドアニメ

いわゆる萌えアニメが台頭してきた2000年代において異色を放ち、そして視聴者にくすぶる男心を掴んだハードボイルドアニメです。

志を誓い合ったブランドンとハリーが、いかにして友情を固め、そしてすれ違って行ったのかが話数が進むごとに刻々と描かれていきます。そして決別の瞬間も……。決定的な敵同士となった二人が再会した先に、どんな結末が待っているのか、ぜひ見届けてください。

ファンタジーの名作　5選

この素晴らしい世界に祝福を！

ストーリー

不慮の事故で死んでしまった佐藤和真（カズマ）。彼は異世界転生時の”持ち物”として選んだ女神アクア、爆裂魔法の使い手めぐみん、鉄壁の防御を誇るダクネスら心強い仲間とパーティーを組み、魔王討伐に挑む……はずだったが、カズマが出会う人間はことごとく問題児なのであった。

名作の理由：残念すぎるパーティーが強敵撃破!? 痛快異世界コメディ

アクアはお調子者で泣き虫な駄女神、めぐみんは爆裂魔法を1発撃ったら丸一日魔力切れ、ダクネスは攻撃が全く当たらず、自ら好んで攻撃を受けようと突っ走るドM……などなど、カズマが関わる人物は残念な人ばかり。

まともに戦えないはずのカズマパーティーが、機転を利かせてなんだかんだと強敵を撃破していく痛快さがたまりません。

そんなカズマパーティーに乗せられるかのように敵キャラもどこか愛嬌があり、憎めないのもポイントです。

終末なにしてますか？忙しいですか？救ってもらっていいですか？

ストーリー

正体不明の怪物〈獣〉により、あらゆる種族が滅ぼされた世界。これは人間族の唯一の生き残りとなった青年と、黄金妖精（レプラカーン）と呼ばれる悲しき宿命を背負った少女達が、あまりにも過酷な運命に抗う物語。

名作の理由：終わりを迎える世界で描かれる、「世界一幸せな女の子」の物語

ゆるやかに、しかし確実に終わりを迎えようとしている世界。そんな中で必死に生きようと抗う主人公と黄金妖精達の姿に心を震わされます。戦って、泣いて、恋をして……終末世界で描かれる「世界一幸せな女の子」の物語を、ぜひ見届けてください。

人類は衰退しました

ストーリー

人類がゆるやかな衰退を始め、世界には新人類として妖精さんが台頭していました。妖精さんと旧人類の間を取り持つ、調停官の「わたし」の目線で綴られる、のんびりでほのぼの、ちょっぴり不思議で不条理な終末の物語。

名作の理由：今日も人類は、衰退しながら頑張っています

穏やかに人類の終末を迎えようとしている世界の日常が描かれる作品。無邪気な妖精さんと、妖精さんが起こす騒動に毎度振り回されつつも、なんだかんだ頑張る「わたし」が作り出す独特の空気感に惹き込まれます。

原作がライトノベルなだけあり、たびたび飛び出すセンスあふれるセリフ回しもいいアクセント。

なおアニメ版は話数と時系列がバラバラになっています。一度最終回まで観たら、今度は時系列順に見直してみるのもいいですね。

魔法少女まどか☆マギカ

ストーリー

鹿目まどかはどこにでもいる普通の女子中学生。彼女はある日夢を見た。一人の少女があまりにも強大な存在と戦う夢を。その日の学校で、夢に出てきた少女と瓜二つの転校生・暁美ほむらがまどかのクラスにやってくる。

これは、新たなる魔法少女の物語。

名作の理由：魔法少女の常識を覆した歴史的一作

放送から10年以上経っていますがネタバレはなるべく控えめに。ごく平凡な少女が魔法少女に目覚める、かわいらしいマスコットがいる、といった魔法少女ものの常識を根本から覆した、一歩間違えれば問題作となり得た歴史的傑作です。

たとえネタバレを知っていても、その表現技法には舌を巻くほど。本作をきっかけに、魔法少女作品は多様性を見出したと言っても過言ではありません。

カイバ

ストーリー

記憶のデータ化・改ざん、肉体の乗り換えが可能になった未来。死の概念さえも変わった世界。そんな世界で主人公・カイバは瓦礫の中目を覚ます。混沌とした世界で、記憶を失ったカイバは星をめぐり、さまざまな人と出会い、記憶を取り戻してゆく。

名作の理由：伏線、考察要素、心に響く話多数。これぞ隠れた名作

手塚治虫風のタッチで描かれる、独特な雰囲気のアニメ。ストーリーや設定面で考察の余地が多く、その手のアニメが好きな人にはたまらない作品です。作中の随所にさり気なく伏線が張られており、1度観終わった後で観直すと新たな発見があるのも面白いところ。

複雑な設定を抜きにしても、心に響く話や考えさせられる話が数多くあり、決して視聴者を置いてきぼりにしていない構成になっているのも見事。

知名度は少々低めですが、確かな満足感を得られる隠れた名作です。

恋愛・ラブコメの名作　6選

未確認で進行形

ストーリー

夜ノ森小紅は家事全般が得意な安産体型のごく普通の女子高生。しかし小紅が16歳の誕生日を迎えた日から、許嫁の三峰白夜と同居することになって彼女の普通の日常は一変し、ごく普通じゃないことに……。

小紅の姉で妹&幼女が大好きな変態の紅緒、白夜の妹でどう見ても小学生な小姑の真白を巻き込んだドタバタラブコメディ。

名作の理由：ドタバタで、純粋で、もどかしい……”未確認”のラブコメディ

小紅をはじめ魅力的でちょっと変わった女の子がたくさん登場。個性的なキャラたちが繰り広げる、ドタバタの日常はいつまでも眺めたくなるほどです。

そんな日常の中で描かれる、小紅と白夜の恋愛模様にも注目です。戸惑いながらも少しずつ許嫁を認めていく小紅、無口で不器用ながら真っ直ぐな白夜。ふたりの距離が少しずつ縮まっていく様子に、もどかしさを感じながらもつい見守ってしまいます。

かぐや様は告らせたい～天才たちの恋愛頭脳戦～

ストーリー

恋愛関係において『好きになったほうが負け』は絶対のルール。

名門、秀知院学園の生徒会長・白銀御行と副会長・四宮かぐやは互いに惹かれ合いながらも、お互いのプライドから告白できずにはや半年が経過。

如何に相手に告白させるか……。今日も生徒会室では天才達のプライドを賭けた高度な恋愛頭脳戦され、そして事情を知らぬ藤原書紀の無垢な行いにより、盛大にかき回される。本日の恋愛頭脳戦の勝敗はどっちだ？

名作の理由：両思いなのに結ばれない。壮大にこじれる恋愛頭脳戦

映画に誘いたい、一緒に買い物に行きたい……etc。ただそれだけなのに、ややこしいまでに壮大でこじれまくる男女の恋の駆け引きにハマる人が続出した人気ラブコメです。

2人が高度な恋愛頭脳戦を繰り広げているとはつゆ知らず、盛大に場をかき回してくれる藤原書紀の天然トリックスターぶりも本作を名作たらしめています。そしてかわいい（これ重要）。

紆余曲折あって第2期のタイトルが『かぐや様は告らせたい？』と「？」が入っていたり、サブタイトルの「天才たちの恋愛頭脳戦」に取り消し線が入っていたりしますが、気にしてはいけません。

五等分の花嫁

ストーリー

成績優秀ながらも貧乏生活を送っていた高校二年生・上杉風太郎のもとに、家庭教師のアルバイトの話が舞い込む。なんと受け持った生徒は五つ子の同級生!? しかし五人とも落第寸前の赤点候補。さらに一部例外を除き風太郎への信頼度はゼロ！

まずは五つ子の信頼を勝ち取るところから。風太郎はあの手この手を使い、姉妹との接近を図る。やがて訪れる五つ子の心の変化。それは勉強へのやる気か？ 風太郎へのパートナーとしての信頼か？それとも別の……？

名作の理由：五つ子の魅力は全員メインヒロイン級！ 未来の花嫁は……

ちょっぴりズボラなお姉さんの一花、気が強いけど誰よりも姉妹思いな二乃、物静かで一途な三玖、元気娘な四葉、真面目なのにバカ不器用な五月。性格もアプローチも異なる五つ子は全員、メインヒロイン級の魅力を持っています。

そして本作の大きな特徴として、冒頭で未来の風太郎の結婚式のシーンが描かれ、五つ子のうちの誰かと結婚することがほぼ確定となっていることが挙げられます。

果たして好感度ゼロの状態からどんな仲に進展していくのか、それ以前に赤点は回避できるのか、そして未来の花嫁は……見どころ満載で注目シーンの連続。定番の姉妹入れ替わりネタをはじめ、お約束もきっちり網羅されています。

冴えない彼女の育てかた

ストーリー

重度なオタクの高校二年生「安芸倫也」は、ある日新聞配達のアルバイトしている途中、桜の舞う坂道で白いワンピースの少女と出会う。

それに運命を感じた倫也は、笑えて萌えて泣ける恋愛ゲームを作ることを決意。売れっ子同人作家「澤村・スペンサー・英梨々」、高校生にして人気ラノベ作家「霞ヶ丘詩羽」、そして倫也が出会った少女「加藤恵」らサークルのメンバーに巻き込みながら、ゲーム製作を進めていく。

名作の魅力：何に対してもフラット。加藤恵が示した新たなヒロイン像

同人ゲームの製作を通じて、登場人物達の思惑が交錯する恋愛模様が描かれるラブコメ作品。本作の象徴は、何に対してもフラットでキャラの薄い、かと言って地味とも違うメインヒロイン、加藤恵のキャラクター像です。

他のメンバーが強烈な個性を持っている一方で、恵は気づけば背景にいるほどの無個性さ。だからこそ時折見せる「変化」にドキッとします。

果たしてゲームは完成するのか？ 倫也を巡る恋愛の結末は？ どちらも綿密に描かれており、見応え抜群です。

魔法使いの嫁

ストーリー

自らの持つ力が原因で周囲から疎まれ、生きることを投げ出した15歳の少女、羽鳥智世（チセ）。彼女は自ら望んで競売にかけられた。ただ帰れる場所を求めて。

チセを500万ポンドで買い取ったのは、悠久を生きる異形の魔法使いエリアス・エインズワース。エリアスの弟子として、そして将来の花嫁として迎え入れられたチセは、少しずつ大切な何かを取り戻していく。

名作の理由：異形の魔法使いとの出会いが、少女を変えていく

生への執着さえ失いつつあったチセが、少しずつ心を開いていく様子が丁寧に描かれます。切ない話が多めながら、ほのぼのとした話もあり、緩急の効いた作風もポイント。

見た目は異形、性格は紳士、むしろ人間臭い描写を見せる事の多いエリアスもいい味を出しています。少女と異形の、魔法を交えた恋愛模様に見入ってしまいます。

フタコイ オルタナティブ

ストーリー

亡き父親の跡を次ぎ私立探偵を営む双葉恋太郎。そんな恋太郎の探偵事務所には、白金沙羅、白金双樹の双子の押しかけ助手が住み着いている。

沙羅は改造バイクで突っ走り、双樹はコロッケを売りさばき、そして恋太郎はイカと戦いを繰り広げる!? そんな騒がしい日々が、いつまでも続いて欲しいと思っていた……。痛快で時々ちょっと切ない、双子の姉妹とのラブコメディ。

名作の理由：双子との恋愛を痛快かつ真剣に描いた、ufotableの初期作品

放送当時「電撃G's magazine」が展開していたメディアミックス作品『双恋』の1コンテンツ。『双恋』は純情路線の一方、『フタコイ』は超人的な動きや超展開など視聴者の予想を裏切るぶっ飛んだ痛快な展開が繰り広げられるのが特長です。

一方で「3人でいること」への葛藤をはじめ、現実的な問題にも真剣に向き合った意欲作。笑いと切なさが絶妙に織り交ざった、今見ても新鮮な一作です。

ちなみに制作は後に『Fate/stay night』シリーズや『鬼滅の刃』を生み出すufotable。同社の初期の作品であり、後の発展のきっかけとなった記念碑的作品でもあります。

バトル・アクションの名作　4選

TVアニメ「Fate/stay night[Unlimited Blade Works] 」

ストーリー

”正義の味方”を志す少年・衛宮士郎と、セイバーと名乗る少女との出会いから動き始める運命。士郎はその出会いをきっかけに、勝ち残れば願いが叶うという「聖杯戦争」になし崩し的に参加することになる。やがて士郎は、自分自身の”在り方”を問われるのだった。

名作の理由：特大スケールで描かれるバトル。綿密なストーリーにも釘付け

TYPE-MOONの人気シリーズ『Fate/stay night』の一作。順番としては2番目ですが、本作から観ても十分に楽しめます。シリーズの中では最もバトル要素が強くアニメ向きの作品。サーヴァントによる人智を超えた戦いがダイナミックに描かれる様は圧巻です。

「正義の味方」というテーマに真っ向から挑むストーリーも見どころ。さまざまな人物から自身のあり方を問われる中で、士郎がどんな答えを見出すのか注目です。

こちらも参考に

ワンパンマン

ストーリー

「また、ワンパンで終わっちまった……！」

ヒーローと怪人が存在する世界。ハゲるほどの死に物狂いの特訓に励んだサイタマは、ワンパンチであらゆる敵を一撃で倒す無敵のヒーローとなった。しかしその代償として失ったもの、怪人と戦う恐怖、緊張、喜び……。サイタマは思う、人として大切な何かを失ってしまったのではないかと。

程なくして訪れる、押しかけ弟子ジェノスとの出会い、絶えることのない怪人の襲撃、さまざまなヒーローとの邂逅……。いつかサイタマは、本気で戦える日が来るのだろうか。

名作の理由：強すぎる主人公が生み出す、バトルアニメの新機軸

バトル漫画と言えば、強大な敵との死闘の末に全身全霊を尽くして勝利する、というのが定番。ですが本作はまったくの逆。どんなに強大な敵であろうとワンパンで倒してしまう、サイタマの圧倒的すぎるバトルシーンが新鮮です。強すぎるゆえの空虚感を抱いているのも、本作ならではの描写。

どんなワンパン決着を見せてくれるのか、果たしてサイタマが本気を出したらどうなるのか。ほかのバトルアニメにはない独特のワクワク感を味わえます

バキ　※Netflixオリジナル作品

ストーリー

「敗北を知りたい」。そう言い放った5人の死刑囚が世界各所の刑務所から脱獄し、東京へ集うシンクロニシティが発生。最凶死刑囚と相対するは、範馬刃牙ら地下闘技場の強者達。

場所・自由、時刻・自由、相手・自由、武器の使用・可。地上最強を極めんとする者たちによる、ルール無用の死闘が開始（はじ）まるッッ！

名作の理由：バキが放送コードをぶっちぎってアニメ化ッッ！

板垣恵介氏の人気格闘マンガ『バキ』（刃牙シリーズ）の「最凶死刑囚編」がアニメ化。元々はNetflixオリジナル作品であり、テレビでも放送されましたが、Netflix版では放送コードの制約を受けない過激な表現があるのが特長。

人智を超えた男たちによるダイナミックかつ過激な死闘がありのまま描かれており、「これぞ『バキ』ッッ」と唸る仕上がりになっています。アニメで『バキ』の再現は無理……そんなふうに考えていた時期がありました。

スクライド

ストーリー

大規模な隆起現象により発生した大地「ロストグラウンド」。そこには『アルター』と呼ばれる能力を持つものがいた。カズマと龍鳳、二人のアルター使いを中心に描かれる、熱さ全開の物語。

名作の魅力：拳でぶつかり、語り合う、熱さ全開のバトルアニメ

後に『コードギアス 反逆のルルーシュ』を生み出す谷口悟朗氏が監督を務めた、熱血SFバトルアニメ。

全力でぶつかり合う拳、これでもかと炸裂する熱い名台詞の数々、本編の熱さに負けないOP……理屈ではない、魂が震える感覚を味わえる快作です。

「速さが足りない！」

ロボット・SFの名作　4選

天元突破グレンラガン

ストーリー

遥かな遠い未来。人々は地中に穴を掘り地下で暮らしていた。地上の存在すらも空想になりつつあるほどに……。そんな中、村を広げるために穴掘りをしていた少年シモンはある日、小さなドリルを見つける。

「お前のドリルで天を突け！」シモンは兄貴分のカミナに背中を押されながら地上を目指す。その途中で会ったヨーコと共に、遂にシモンは地上へと出る。運命の螺旋は、まだ回り始めたばかりだった。

名作の理由：シモンのドリルが天を突く！ ロボットアニメの王道ここにあり

「天元」とは囲碁における碁盤の中央を指す語（ほかにも複数の意味あり）。臆病な少年が、偉大な兄貴分の背を追いかけながら成長を遂げる……まさしく王道ど真ん中をひたすら突っ走るロボットアニメです。

ほかにも合体をはじめどんどんパワーアップする主人公機、それと共にスケールアップしていく敵、数え切れないほどの名言……などなど、ロボットアニメのロマンがこれでもかと詰まった名作です。

機動戦士ガンダム THE ORIGIN

ストーリー

宇宙世紀0068年、ムンゾ自治共和国の指導者ジオン・ズム・ダイクンが演説中に急死した。ダイクンの死は大きな混乱を生み、ダイクン陣営の派閥抗争が勃発。この抗争に翻弄される、二人の兄妹がいた。ダイクンの子、キャスバルとアルテイシアである。

世界が混沌とする中、キャスバルはやがて赤い彗星シャア・アズナブルとなり、歴史の表舞台に立つ事になる。

名作の理由：一年戦争、そしてシャア・アズナブルの知られざる過去が明らかに

巨匠、安彦良和氏が描いた同名のコミックスを、安彦氏自らが監督を務めたOVA六部作。

聡明な少年だったキャスバル・レム・ダイクンが、いかにしてエドワウ・マスを経て、赤い彗星シャア・アズナブルとなったのかが遂に明らかになります。本作を観た後では、シャアに対する見方が大きく変わるでしょう。

ほかにもシャアとセイラの別離、連邦とジオンが戦争に至るまでの経緯、現代のクオリティで描かれるルウム戦役など、『機動戦士ガンダム』ファンを唸らせるシーンの連続です。

7SEEDS　※Netflixオリジナル作品

ストーリー

内気な少女ナツが目を覚ました時、世界は終わっていた。巨大隕石により地球の破滅は不可避となり、ナツは人類存続のためのプロジェクト「7SEEDS計画」に選ばれたのだという。そしてナツが所属するのは夏のBチームであり、他にも季節を冠した4つのチームがいる事を知らされる。

文明が滅びた世界で繰り広げられるサバイバル。残された人類が迎える未来は……？

名作の理由：残された人々が導き出した、それぞれの「生」

2001年から2017年まで連載された田村由美氏の人気漫画が原作。あらゆる文明が滅んだ世界で、若者たちが「絶望」の中でどう生きるかを描いたSF作品です。夏のBチームのほか、それぞれのチームが善も悪もない世界で、どんな選択をするのかがつぶさに描かれます。

協力しあう者、支配する者、排除する者……それは全て絶望の世界で生きるために最善と判断した道で、その選択に至るまでの過程に深く考えさせられることでしょう。

全員が主人公であり、自らの信念に従い生きる姿を描いた終末の群像劇。それぞれが辿る壮絶な人生を、刮目してください。

planetarian ～ちいさなほしのゆめ～

ストーリー

『リトルバスターズ！』、『CLANNAD』をはじめ「泣ける」作品を数多く生み出したKey/ビジュアルアーツによるSF作品。

荒廃した世界でのプラネタリウム館で解説員をしているロボット「ほしのゆめみ」と人間の男「屑屋」が出会うボーイ・ミーツ・ガール。ゆめみとの出会いが、屑屋の心を少しずつ変えていく……。

学園・青春の名作　4選

この音止まれ！

ストーリー

2年生ひとりが残され、廃部寸前の時瀬高校箏曲部（箏曲：そうきょく）。そこに集まったのは、ワケありの不良少年に、箏の天才少女に、数合わせで入った数名……etc。

出会いは成り行きか、それとも運命か。箏曲部の面々は、一人ひとりが箏に向き合い、やがてひとつの音を紡ぎ出す……。

名作の理由：箏の音と共に紡がれる、少年少女たちの青春

箏（琴）によって紡がれる青春群像劇。少年少女特有の感情の機微や葛藤が、箏の音のように細やかに、時に力強く描かれます。1話ごとに変わりゆく様子に、目が離せません。

作中に登場する天才少女、鳳月さとわは「音は嘘をつかない。音にその人の本質がつまってる」と言います。

実力も性格もバラバラの箏曲部員たちが、どんな音を紡ぎ出すのか。時瀬高校箏曲部そのものと言える演奏が披露されるシーンでは、ただただ心を揺さぶられます。

響け！ユーフォニアム

ストーリー

かつての吹奏楽の強豪、北宇治高校吹奏楽部が、吹奏楽コンクールの全国大会出場を目指して奮闘する青春群像劇。いくつもの摩擦や困難を乗り越え、北宇治高校吹奏楽部はコンクールに挑む。

名作の理由：吹奏楽部のリアルをありのまま、本気で描いた青春ドラマ

吹奏楽部の活動を生々しいほどリアルに、そして本気で描かれる部活動アニメです。

口調は穏やかながらも厳しい顧問の先生、楽しくやりたい部員と全国大会を目指す部員の不和など、人によっては視聴に覚悟を要する場面の連続。

演奏以前に吹奏楽部として団結できるのか、毎回ハラハラしながら見入ってしまうことでしょう。そしていくつもの困難を乗り越えた先に、吹奏楽部が奏でる演奏は……!?

ガールズ&パンツァー

ストーリー

茶道・華道と共に、戦車道が乙女の嗜みとされる世界。女子高生、西住みほは戦車道の家元の娘でありながら、過去の出来事がきっかけで戦車道を避けるため大洗女子学園に転校していた。

そんなみほの思惑とは裏腹に、生徒会の面々により戦車道を選択するよう強要される。迷いの末、戦車道に復帰することを決意するみほ。

みほは大洗女学園での戦車道を通じて、自らの戦車道を見つけていく。

名作の理由：戦車道にかけた女子高生たちの青春。ガルパンはいいぞ

「ガルパンはいいぞ」、と言いたいところですが、それでは魅力が伝わらないため頑張って伝えてみましょう。

本作は戦車道を通じた青春・成長を描いたハートフルストーリーです。戦車というどうしても血生臭さを感じさせる要素を、戦車道という一種のスポーツに昇華させた世界観が斬新。弱小高校の大洗女子学園が、みほの機転やチームワークで強豪と渡り合う試合も見応え抜群です。

一方で戦車のディテールや挙動にも並々ならぬこだわりがあり、ミリタリーマニアも思わず納得するほど。戦車ブームを巻き起こし、実在の大洗町が聖地の代表格になるなど、作品外に与えた影響も計り知れません。

ヤマノススメ

ストーリー

あおいは料理や裁縫が好きなインドア趣味の女子高生。そんな彼女が幼馴染のひなたと再会し、半ば強引に登山をさせられることに。

高所恐怖症で登山に乗り気ではなかったあおいだけど、ひなたや他の登山仲間と一緒に過ごすうちに、少しずつ山の魅力に目覚めていく。そして目指すは、幼い頃にふたりで登った「約束の山」。

名作の理由：山の楽しさも、怖さも、全部教えてくれる

登山を通じた女子高生の交流を描くアウトドアアニメです。ゆるふわな日常と、真剣な登山のメリハリが効いた作風。あおい達の頑張る姿に元気をもらえます。

原作者のしろ氏が登山を趣味としているだけあって、山の楽しさやその裏に潜む怖さがしっかり描写されており非常に本格的。本作を観ると、思わず山に登りたくなります。

なお無謀な登山は本当に危険なので、実際に山に登る時は準備をしっかり整え、身の丈にあった山に挑戦しましょう。

日常系の名作　5選

のんのんびより

ストーリー

全校生徒たった5人、バスは2時間に1本。そんな田舎に暮らす女の子達のゆるやかな日常を描いたハートフルコメディ。自然豊かな山村のどこかで、今日も「にゃんぱすー」の声が聞こえてくる。

名作の理由：豊かな自然×少女の日常＝最強

自然豊かな田舎で、女の子達が遊んだりたまに勉強したり。そんな彼女達が作り出す、のんびりとした空気感が心地よくてたまりません。気づけば女の子たちを優しく見守っている自分に気づくでしょう。

のどかな田舎と女の子、至高の組み合わせかも。2013年のTVシリーズ第1期以降、第2期、劇場版、第3期と続々と続編が放送されています。「にゃんぱすー」ブームはとどまる事を知りません。

ご注文はうさぎですか？

ストーリー

素敵で綺麗でうさぎがいっぱいの木組みの街に、高校進学がきっかけでココアがやってきた。

住み込みで働くことになった喫茶店ラビットハウスの一人娘でクールなチノ、軍人気質だけどかわいいものに憧れるリゼ、大和撫子の千夜、ちょっぴりツンデレ気質なシャロ、ダンディーな声のうさぎのティッピー……などなど、個性的なキャラクターを交え、賑やかで楽しい毎日が繰り広げられる。

キャラクターも、街も、うさぎも。ココアたちの日常は、すべてがかわいい。

名作の理由：ブレンドされたかわいさにほっと一息。心がぴょんぴょんする日常系の名作

キャッチコピーは「かわいさだけを、ブレンドしました」。そのキャッチコピーに違わず、かわいい少女たちが終始かわいいことを繰り広げる本作に、多くの視聴者が心をぴょんぴょんさせました。

日常系、ならびに「まんがタイムきらら」系列の代表作と言ってもおかしくはない本作。溜まった疲れもあっという間に吹き飛ばしてくれる、安心して観ていられる名作です。

ひだまりスケッチ

ストーリー

やまぶき高校の目の前にあるアパート、ひだまり荘。そこにはやまぶき高校に通う生徒達が暮らしています。

一緒に登校して、みんなでご飯を食べて、おしゃべりをして……ゆったりと進んでいく少女たちの青春。それはまるで、ひだまりのような優しい時間です。

名作の理由：ありふれた時間こそ、かけがえのない大切な日々

まんがタイムきらら系列で初めてアニメ化された作品。同じアパートに暮らし、同じ学校に通う女子高生達の交流がじっくり丁寧に描かれます。

毎日の何気ない日々、体育祭、文化祭、そして受験。ごくありふれた出来事だけれども、かけがえのない大切な日々をぜひ見届けて下さい。

なお制作はシャフトで、監督は後に〈物語〉シリーズなどを手掛ける新房昭之氏。作風は違えど、作中の随所に新房氏らしい演出が見られます。

まちカドまぞく

ストーリー

ある日突然、角と尻尾が生えた女子高生、吉田優子。なんと彼女はまぞくの末裔だったのだ。

優子はシャドウミストレス優子（シャミ子）を名乗り、一族復興のため魔法少女打倒を目指す。しかしそんなシャミ子の使命とは裏腹に、魔法少女の千代田桃に借りを作っては、なんやかんやで桃と仲良くなっていくのであった。

名作の理由：優しいまぞくと魔法少女の、ゆるくてちょっと不思議な日常

作中で”言っていない”セリフ「シャミ子が悪いんだよ」で話題になった、まんがタイムきらら系列作品。

シャミ子にとって桃は宿敵ですが、シャミ子はとても優しい子。使命とは裏腹に桃と仲睦まじく交流する様子がとても微笑ましいです。まぞくと魔法少女のゆるくてちょっと不思議な日常をいつまでも見守っていたくなります。

そんな表向きの作風とは裏腹に、壮大な裏設定や細かい伏線が物語の随所に散りばめられているのも本作の特徴。さり気なく描写されている事が実は……という事もあり、ほかの日常系アニメとは若干異なる趣があります。

あそびあそばせ

ストーリー

リア充になりきれない非リア充の華子、日本生まれ日本育ちで日本語ペラペラなのにカタコト外国人を演じるオリヴィア、優等生に見えて英語が壊滅的な香純。そんな女子中学生3人が結成したのは遊び人研究会、通称あそ研。

最高に可愛くて最高に楽しい、あそ研の日常が続いていくJCガールズコメディ。

名作の理由：繊細なタッチで描かれる少女たち

主要キャラクターは全員年頃の少女。繊細なタッチの作画も相まって、まさにザ・少女たちの日常という雰囲気が出ています。OPもとても綺麗でときめきますね。

まさかそんな少女たちが作画崩壊レベルの顔芸を披露したり、EDでゴリゴリのデスメタルを歌ったりなんてことはないでしょう。もしそんな記憶があったとしても、それはきっと夢幻の類です、きっと。

ギャグ・コメディの名作　6選

ポプテピピック

ストーリー

どうあがいても、クソ（公式あらすじ）

名作（？）の理由：アニメの概念が壊れる

AパートとBパートの内容がほとんど同じ、ポプ子とピピ美に人気声優・大御所声優を惜しみなく起用する（男女問わず、総勢約80名）、収録中のスタジオ映像を入れるなど、アニメの限界に挑んだクソアニメ、もとい超前衛的作品。

さらにどこもかしこもパロディだらけで、もはやツッコミが追いつきません。一周回って「アニメとは一体何か」と考えさせられる哲学的作品と言えるかも……!? 果たしてこの作品は名作か、迷作か、それともただのクソアニメか……その判断は皆さんにおまかせします。

甘城ブリリアントパーク

ストーリー

謎の美少女転校生、そして”本物の魔法の国”のお姫様から、日本一ダメダメな遊園地「甘城ブリリアントパーク」の再建を託された可児江西也（かにえ せいや）。

7月31日までに入場者数が50万人に達しなければ、パークは消滅してしまう。入場者数50万人まであと25万人。残された時間は、あと3か月。

名作の理由：パーク再建の鍵は、入園料30円、炎上商法、魔法!?

誰もがパークの存亡を諦めていた絶望的状況から、西也による大胆な経営手腕で再建していく様子が視聴者を釘付けにします。

入園料30円にはじまり、半ば炎上商法の動画配信、魔法……などなど、あらゆる手を尽くしてパークを再建していく奮闘劇を、テンポの良いなギャグを交えつつドラマティックに描かれています。

着実に増える入場者。しかし刻一刻と迫るタイムリミット……。果たして入場者数50万人は達成できるのか、パークの動向に目が離せなくなるでしょう。

推しが武道館いってくれたら死ぬ

ストーリー

岡山県の地下アイドルChamJam。そのメンバーの舞菜は決して人気が高いとは言えない後列組。しかしそんな舞菜のメンカラーのサーモンピンクのキンブレを掲げ、声援を送るジャージ姿の女性がいた。彼女の名前はえりぴよ。

えりぴよは「舞菜が武道館行ってくれたら死んでもいい」と豪語する舞菜推し。収入はすべて舞菜に貢ぎ、ChamJamのイベントがあればどこへでも駆けつけるトップオタ。

でも舞菜はそんなえりぴよに対して、なぜかいつも塩対応。それは舞菜が内気だからで本当は……。

名作の理由：ドルオタとアイドル、限られた時間でのみ交わる特別な距離感

基本はハイテンション、ハイテンポなギャグアニメですが、えりぴよと舞菜のすれ違いが作品の中軸をなしています。

ファンとしての愛が空回るえりぴよと、緊張のあまり感謝を伝えられない舞菜。本当は互いに歩み寄りたいのに、いつもすれ違ってしまうふたりの関係にやきもきしっぱなし。いつか2人の想いが通じ合う日が来るのでしょうか。

ドルオタとアイドル、直接関われるのは握手券分の時間だけ。恋愛とも友情とも違う、特別な距離感に注目です。

はたらく細胞

ストーリー

一生懸命だけど方向音痴な赤血球や、ウイルスに一切容赦のない白血球（好中球）など、体の中の細胞たちが擬人化。

すり傷ができたり、スギ花粉が入り込んだり、がん細胞が発生したりするけれど、約37兆2000億個の細胞は、今日も一生懸命に働いています。

名作の理由：体の中で起こるドラマを、コミカルに描き出した快作

細胞たちの活動の様子が、コミカルに活き活きと描かれた一作です。誰もが共感できて、そして勉強になるアニメです。血小板はその愛らしさで一躍人気キャラクターになりました。

スピンオフ作品として『はたらく細胞BLACK』もあります。そちらはBLACKの名の通り、本作のコミカルな雰囲気とは一変してハードな作風となっており、自分の体の大切さを痛感させられること間違いなしです。

吉永さん家のガーゴイル

ストーリー

吉永家には、ガーゴイルという門番がいる。犬の石像のようなガーゴイルは、渋い声で喋るわ目からビームを出すわで吉永家は毎日ちょっと賑やか。

そんな吉永さん家とガーゴイルを中心に繰り広げられる、ご町内ハートフル＆ハッピーコメディ。

名作の理由：これが深夜アニメ……!? 心温まるストーリーに思わずほろり

同名のライトノベルが原作の”深夜アニメ”（ここ重要）。深夜アニメと言えば多少のお色気や萌え要素を押し出しているイメージを持たれがちですが、本作は日曜朝にやっていても違和感がないほどほのぼのとした心温まる作風が特徴的。

ガーゴイルが巻き起こす騒動もいい感じにスパイスになっており、ドタバタなやりとりも見ていて楽しいです。同時期に『涼宮ハルヒの憂鬱』などがあったため影に埋もれてしまった感はありますが、ハートフルな物語が好きな人なら必見のアニメです。

PUI PUI モルカー

ストーリー

モルモットが車になった、モルカーが普及した世界で繰り広げられる日常の物語。渋滞に巻き込まれたり、銀行強盗をつかまえたり、ゾンビが発生したり!? モルカーがいる世界の日常は、癒されて、騒がしくて、ちょっと考えさせられる。

名作の理由：モフモフなモルカーに癒される……だけじゃない!?

2021年に大ヒットを記録したストップモーションアニメ。モルモットが車になったというユニークな世界で、モルカーたちがモフモフ動き回る姿がとても可愛らしくて癒されます。

ですが単なる癒しアニメで終わらないのがポイント。「マナーを守らない人間は相応の報いを受ける」と言った感じの社会風刺の一面もあり、可愛い中にも若干の毒気を含んだ独特の作風が強く印象に残ります。

スポーツの名作　3選

メジャー

ストーリー

本田吾郎はプロ野球選手の父・本田茂治に憧れる野球少年。後にバッテリーを組む佐藤寿也との出会いもあり、毎日トレーニングに励んでいた。しかしある日、父・茂治は頭部死球によりこの世を去ってしまう。

それでも野球を続ける吾郎。名字も本田から茂野へと変わる。右肩の負傷、サウスポーへの転向、問題を抱えたチーム。いくつもの逆境を迎えながら、吾郎は熱い情熱と才能、そしてたゆまぬ努力で乗り越えていく。

作品の魅力：茂野吾郎の野球人生を描ききった、野球アニメの大本命

保育園、リトルリーグ、中学、高校、そしてメジャーリーグへ。主人公・茂野吾郎の半生を描ききった野球アニメです。

「おとさん」こと父・茂治の死をはじめ、吾郎の野球人生は決して順風満帆とは言えません。それでも持ち前の負けん気と情熱で逆境を乗り越えようとする姿勢には胸が熱くなります。

ストレート（ジャイロボール）主体で打者をねじ伏せる投球スタイルも吾郎の生き様をよく表していますね。

グラゼニ

ストーリー

「グラウンドにはゼニが埋まっている」

凡田夏之介は高卒8年目のプロ野球選手で、年俸1800万円の中継ぎサウスポー。プロ野球選手でも成功できるのはほんの一握り。ワンプレーが年俸に大きく響くこともある。

プロ野球選手は現役のうちに稼がなければならない。決して一流とは言えない投手の、赤裸々なプロ野球人生が描かれる。

名作の理由：「年俸」に主眼を置いた異色の野球アニメ

エースや4番打者が主人公となるのが主流のなか、一軍半の投手が主人公の異色の野球アニメです。主人公、凡田夏之介の声優を務めるのは、プロ野球選手として華々しい成績を残した落合博満氏の息子、落合福嗣氏。

プロ野球選手の評価基準である”年俸”にスポットを当てた作風が特徴。結果を出せば一軍で年俸アップ。一方で結果を出せなければ即二軍落ちで解雇もありえる。華々しいプロ野球界の裏で繰り広げられる、”仕事”としての生々しい現実描写が斬新です。

はじめの一歩

ストーリー

主人公・幕之内一歩は母親が営む釣り船屋を手伝いながら暮らす健気な高校生。反面いじめられっ子であり、帰宅途中はいつもいじめに合っていった。しかしある日突然、いじめに合っていたところをロードワーク中のボクサー・鷹村守に助けられたことがきっかけでボクシングに憧れ、鴨川ジムに入団する。

やがて一歩は、釣り船屋で鍛えた肉体と努力を武器に、一人のボクサーとして成長していく。

名作の理由：努力と駆け引き。ボクシングはただの殴り合いにあらず

ボクシングを単なる殴り合いではなく、地道な努力と駆け引きによるドラマであることを世に知らしめた名作。特に努力に関しては「努力した者が全て報われるとは限らん　しかし！　成功した者は皆 すべからく努力しておる！！」という作中のセリフが本作を象徴しています。

作中に登場するボクシングの知識もかなりのもので、本作でボクシングの醍醐味を知ったファンは数知れず。アニメでは試合のシーンも緻密かつ迫力満点に描かれており目が釘付けになります。

推理・サスペンス・ホラーの名作　3選

ひぐらしのなく頃に

ストーリー

昭和58年夏、人口2千人にも満たない村、雛見沢。そんな雛見沢に引っ越してきた少年「前原圭一」は、仲間と共に賑やかで騒がしい日常を送っていた。

いつまでも続くと思っていた幸せな時間。しかし年に一度の祭り「綿流し」の日に、惨劇は起きる……。

「もうすぐ終わる、全部終わる。そう、ひぐらしのなく頃に」

名作の理由：平和な日常を取り戻せるか……。惨劇に挑め

同人ゲームからアニメ、漫画など様々なメディアに進出し話題を読んだ作品。前半の騒がしくて平和な日常が一変、後半は凄惨な展開に。なぜ惨劇は起こるのか、回避する手段は……。登場人物達と一緒に、必死に抗うでしょう。

現在はインターネットなどで簡単にネタバレが見られますが、初見の方はぜひ前情報なしで惨劇に挑んでもらいたいです。

2020年には完全新作の「ひぐらしのなく頃に業」が放送されました。最初の同人ゲーム版の販売から実に14年、かつて惨劇に挑んだ人に、新たな挑戦を突きつけています。

Another

ストーリー

時は1998年、夜見山北中学の3年3組に転校してきた榊原恒一。だが転校してきたクラスのメンバーは、ある『呪い』に怯えていた。それは毎月一人、クラス関係者の誰かが死ぬという呪いだった。

名作の理由：Anotherだから死んだ。突然の死が襲うミステリーホラー

あまりにも突然かつ理不尽な死が、頻繁に起こるミステリーホラー。本当に何でもない場面がキャラクターの死に繋がるため、見ている側にとっては気が気でなりません。その唐突さは、「Anotherなら死んでた」という用語ができるほど……。

呪いに対抗する術はあるのか……最後まで目が離せません。

B: The Beginning　※Netflixオリジナル作品

ストーリー

凶悪犯罪者が殺害される連続殺人事件が発生。その事件の犯人は現場に必ず「B」の文字を残すことから、「Killer B」と呼ばれていた。この事件を解決すべく、天才捜査官キース・フリックが現場に復帰する。

同じ頃、ヴァイオリン工房の見習いの少年、黒羽（こくう）もまた、ある目的のため独自に動いていた。そして「Killer B」とは別に、ある組織の存在が明らかになる。

名作の理由：推理、思想、バトル、いくつもの要素が絡み合うサスペンスの新機軸

推理サスペンスを軸に、登場人物達の複雑な思惑、派手なバトルなど様々な一面が描かれる非常に内容の濃い作品です。

作品内で起こる様々な事件・事象、明かされる過去、それらは複雑に絡み合いながらやがて一本の線で繋がっていき……。徐々に真実が明らかになる展開に目が離せません。

【番外編】2000年以前の名作たち

ここまで2000年以降の名作を合計50本一気に紹介しました。2000年以前の作品が、今のアニメ文化の土台を築いたことを忘れてはいけません。そこで2000年以前の、今見ても面白い名作もチェックしていきましょう。

新世紀エヴァンゲリオン（1995年）

アニメのイメージを変えた歴史的作品

1995年にTVシリーズが放送され、2021年に遂に新劇場版が完結を迎えた、アニメ史に残る一作。

難解かつ考察の余地が膨大なストーリー、スーパーヒーローではない等身大の少年・碇シンジが人類の脅威と戦う構図、無感情系ヒロインのひな形となった綾波レイなど、後のアニメに与えた影響は計り知れません。

間違いなくアニメのイメージを変える一助となった一作と言えるでしょう。

シティーハンター（1987年）

「格好いい大人」を体現したハードボイルドアニメ

眠らない街、新宿にコルト・パイソン357マグナムの銃声が鳴り響く。シティーハンター冴羽リョウ（※）が、法では裁けぬ悪を撃つ、ハードボイルドを代表する一作です。

※リョウの正式表記は、獣偏に「尞」からウ冠を取った漢字

普段はスケベでだらしがないけど、決める時はきっちり決める。30年以上の時を経てもなお、冴羽リョウの大人の格好良さは決して色褪せることはありません。

その根強い人気は、2019年に新規に劇場版が上映されたことが証明していると言ってもいいでしょう。

機動戦士ガンダム（1979年）

ロボットアニメにリアリティを追求した、リアルロボットアニメの金字塔

もはや説明不要のリアルロボットアニメの金字塔的作品。ミノフスキー粒子など多少の架空の要素はありつつも、兵器、政治、人間模様……などなどあらゆる面でリアリティを追求した作風は、後のロボットアニメに大きな影響を与えたと言っても間違いないでしょう。

また『新世紀エヴァンゲリオン』よりも先に、内向的な少年を主人公に据えた点でもロボットアニメとしては斬新。1979年の時点で、リアルロボットの基盤ができ上がっていたことに驚きです。

名作アニメが動画配信サービスで見放題・いい時代になった……

深夜アニメはテレビで放送される地域が限られており、一昔前までは地方在住だとVHSやDVDのレンタルを待つなどするしかありませんでした。

ですがインターネットと動画配信サービスの普及により、今や地方在住でもリアルタイムで深夜アニメを観られる時代になりました。

『U-NEXT』をはじめとした動画見放題サービスなら、過去の名作もまとめて観られるのもありがたい限りです。

現在放送中の人気作品を追いかけるもよし、過去の名作でアニメの歴史に触れるもよし、はたまたお気に入りの一作を何周も観るのもOK。好みの形でアニメライフを充実させましょう。

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