【新型対決】N BOXカスタムとスペーシアカスタムはどっちが買い?車の専門家が試乗を基に徹底比較!
2024.04.09
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もくじ
人気の軽スーパーハイトワゴンという枠に留まらず、軽自動車、いや、日本の乗用車のベストセラーといえるホンダ「N BOX」。そしてその販売台数の約7割を占めているのが、精悍な内外装をまとったN BOXカスタムです。
しかしここにきて、同じ軽スーパーハイトワゴンのスズキ「スペーシア」が、販売台数で王者N BOXに肉薄しています。旧型ではカスタムの人気が今ひとつだったスペーシアですが、新型はカスタムの人気が急上昇中。そんな新型N BOXカスタムと新型スペーシアのカスタムの違いや魅力について、車の専門家である萩原 文博さんが試乗体験を基に全方位比較します。
モータージャーナリスト:
萩原 文博
中古車雑誌編集部を経てフリーランスとして独立、現在はAJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員として多くのメディアで執筆中。日本で最も多くの広報車両を借り出している男として業界で有名だ。もともと走り屋だけに走行性能の評価は得意。それだけでなく長年の中古車相場の研究で培った、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。
新型スペーシアカスタム、新型N BOXカスタムが
諸費用込みで月々20,000円ちょっとから!
【この記事でわかること】
✔車の専門家が比較する新型N BOXカスタムと新型スペーシアカスタムの違い
✔試乗を基にした新型N BOXカスタムと新型スペーシアカスタムの性能や快適性などの比較
✔新型N BOXカスタムと新型スペーシアカスタムはどちらが買いか、車の専門家のジャッジ
ボディサイズとエクステリアを比較
◆新型N BOXカスタム
全長 | 3,395mm |
---|---|
全幅 | 1,475mm |
全高 | 1,790mm(2WD) 1,815mm(4WD) |
◆新型スペーシアカスタム
全長 | 3,395mm |
---|---|
全幅 | 1,475mm |
全高 | 1,785mm |
軽自動車のボディサイズには制約があり、いずれの車種も全長3,400mm以下、全幅1,480mm以下、全高2,000mm以下という規格に収める必要があります。
軽乗用車は、新型N BOXカスタム、新型スペーシアカスタムも含めて、全高を除くとほぼ同じ数値となっているため、取り回しなどに大きな差はありません。
ボディサイズの比較
新型N BOXカスタム、新型スペーシアカスタムは、ともにスーパーハイトワゴンと呼ばれる全高の高さが特徴的なボディタイプです。どちらも標準車に比べてスポーティな見た目が特徴ですが、車体のサイズは標準車と変わらず、また、新型N BOXカスタムと新型スペーシアカスタムでは全高が微妙に異なるものの、長さや幅はまったく同じです。
新型N BOXカスタムと新型スペーシアカスタムのボディサイズで異なるのは前輪と後輪の距離、つまりホイールベースです。新型N BOXカスタムが2,520mmなのに対し、新型スペーシアカスタムは2,460mm。わずか60mmですが新型N BOXカスタムの方が長く、室内空間や走りの安定性に有利なシャシーを採用していることがわかります。
エクステリアの比較
新型N BOXカスタムは、「PROUD Rhythm」をキーワードに品格と高性能を表現し、自分を高めるパートナーを目指してデザインされています。無駄なラインを廃し、シンプルながら上品な抑揚をつけることでカタマリ感を進化させています。
新型N BOXカスタムのフロントグリルは、あえてメッキを控えてグロスブラックのパネルを採用。左右のポジションランプと中央のアクセサリーランプをつなぎ、横一列のライトでワイド感を強調しています。
リアコンビネーションランプには、N BOXカスタム伝統のクリアランプを継承。シーケンシャルターンシグナルランプを採用し、品の良さをアピールしています。
一方の新型スペーシアカスタムの外観デザインは、上質感と存在感に磨きを掛けたクールなスタイルが特徴です。旧型はスーツケースをモチーフとしていましたが、新型は大容量のコンテナがデザインのモチーフ。精悍さを売りにしたいカスタムにとっては有利な変更(?)といえるのではないでしょうか。
フロントグリルには、カスタムらしさを引き立てるメッキと、艶ありブラックに塗装された大型フロントグリルを採用。さらに大型メッキフロントバンパーガーニッシュとのシナジー効果で、安定感とワイド感を演出しています。また、内部をブラック化した薄型のフルLEDヘッドランプ、LEDフロントシーケンシャルターンランプ、そしてメッキとクリスタル感のあるインナーレンズを採用したリアコンビネーションランプでクールさを強調しています。
萩原文博氏の一言
カスタムに求められる押し出し感を上品に表現した新型スペーシアカスタムに新鮮さがある
初期費用0円、メンテナンスなどの維持費も含めて、月々20,000円ちょっとから新型N BOXカスタムと新型スペーシアカスタムに乗れる方法があります。
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前席の居住性を比較
男性ユーザーを意識した新型N BOXカスタムや新型スペーシアカスタムは、内装のデザインテイストが標準車から大きく変更されています。特に新型スペーシアカスタムの内装カラーコーデはかなり攻めたものになっています。
視界の比較
新型N BOXカスタム、新型スペーシアカスタムともに、基本的にはフロントガラスが大きく、スーパーハイトワゴンらしい広い視界が確保されています。運転席前のピラーを細くするなどの工夫も、どちらもよく考えられています。
新型N BOXカスタムは、最近のホンダ車に多くみられる水平基調で上部がフラットなダッシュボードに、液晶のインホイールメーターを組み合わせることで旧型よりもかなりスッキリしました。
新型スペーシアカスタムも、薄型の液晶メーターを採用した今どきのスタイルで、大きなセンターモニターが目立つ立体的な造形が個性的です。
スッキリとした視界という点では、フラットなダッシュボードを採用した新型N BOXカスタムが一枚上手ですが、新型スペーシアカスタムは、運転中に視線を移動せずに情報を得られるヘッドアップディスプレイを装着しており、両者とも十分に視界の良さは確保されています。
操作性の比較
水平基調のインストルメントパネルが印象的な新型N BOXカスタムでは、エアコンの操作パネルやプッシュエンジンスタートスイッチもメーター横に配置するなど、操作系のスイッチを高い位置にレイアウトして操作性の向上を図っています。
旧型も操作性が良好だった新型スペーシアカスタムも、スイッチや装備の配置を見直し、ドライバーの手が届きやすい位置にさらに改善を図っています。
両車ともにステアリングにオーディオや運転支援機能の操作スイッチを配置するなど操作性は互角といえるでしょう。ただ、カスタムという車の性格を考えると、インパネの配色などで攻めたデザインなのは新型スペーシアカスタムではないでしょうか。
シートの比較
新型N BOXカスタムのシートは、グレードによってトリコット、スエード調ファブリック+プライムスムースのコンビ、そしてフルプライムスムースの3種類を設定しています。
精悍なブラック内装は、スポーティでパフォーマンスの高さを予感させます。特にコーディネートスタイルに設定されているフルプライムスムースシートは、カーボン調アクセントを採用し、さらにスポーティさを高めています。
対して新型スペーシアカスタムのシート表皮は、見る角度によってボルドーが煌めくファブリックと、艶のあるパイピングに加えて一部にレザー調の素材を採用したコンビシートの2種類です。ブラックとボルドーのツートーンでまとめたスペーシアカスタムは、ホテルラウンジのような質感の高さが特徴です。
新型N BOXカスタムはスポーティさ、新型スペーシアカスタムは上質感と、表現したいポイントが異なっています。
収納の比較
新型N BOXカスタムでは、インストルメントパネルに、インパネトレーやドリンクホルダー、ドライバーズロアポケットが配置されています。また、グローブBOXは、旧型であまり使われなかった助手席のスーパースライド機構を廃止することで、先代の2倍以上となる7.6Lの大容量を実現しています。
フロントドアにはドアプルポケット&ドアロアーポケット、リアスライドドアにもドリンクホルダー付きサイドポケットをレイアウトしています。
新型スペーシアカスタムでも、アイコニックだったインストルメントパネルのスーツケースっぽいデザインをやめて、ビッグオープントレーをはじめ、ボックスティッシュの入るインパネボックスや630mlのペットボトルに対応したインパネドリンクボックスを採用したコンテナ風のデザインに変更。ドア部にはフロントドアアッパーポケットとフロントドアポケット、そしてリアにも、リアクォーターポケット、リアドアペットボトルホルダーを設置しています。
収納スペースの利便性はほぼ互角ですが、新型スペーシアカスタムには、フロントアームレストボックスや、スズキらしく助手席シートアンダーボックスもあります。わずかな差ですが、収納という点では新型スペーシアカスタムが上回っています。
萩原文博氏の一言
2台とも快適装備や利便性は充実しているが、一歩リードしているのは新型スペーシアカスタム
後席の居住性を比較
スーパーハイトワゴンの人気の理由ともいえる、コンパクトカー以上に広い室内空間と便利なスライドドア。特にリアシートの居心地の良さは各社とも知恵を絞っており、新型N BOXカスタムと新型スペーシアカスタムで大きな差はありません。とはいえ、それぞれに異なるアピールポイントがあります。
スライドドアの比較
新型N BOXカスタム | 新型スペーシアカスタム | |
---|---|---|
開口幅 | 600m | 600mm |
開口高 | 1,240mm | 1,250mm |
ステップ地上高 | 365mm | 345mm |
開口部が広いにもかかわらず、隣の車にぶつける心配の少ない両側スライドドアこそ、軽スーパーハイトワゴンが人気の理由。スライドドア開口幅や開口高、そしてステップ地上高は、新型N BOXカスタムと新型スペーシアカスタムではどれくらい違うのでしょうか。
新型N BOXカスタムと新型スペーシアカスタムの開口幅は600mmとまったく同じ。一方、開口高は新型N BOXカスタムが1,240mm、新型スペーシアカスタムは1,250mmと、新型スペーシアカスタムがわずかに大きくなっています。
また、ステップ地上高は新型N BOXカスタムが365mmなのに対して、新型スペーシアカスタムは345mmと、こちらも新型スペーシアカスタムが低くなっています。
数字で見ると大きな差はないように思えますが、新型スペーシアカスタムのほうがわずかにステップが低く、開口高も大きいことで、実際は乗りやすさの点で新型スペーシアカスタムのほうが良くなっています。
ちなみに、新型スペーシアカスタムは左右のピラーに大型の乗降グリップを採用しており、新型N BOXカスタムもスライドドアの開口部の一部をグリップとしてつかみやすい形状にするなど、どちらにも小さいお子さんやお年寄りへの配慮が施されています。
シートの比較
リアシートは新型N BOXカスタム、新型スペーシアカスタムともに、5:5左右分割可倒式を採用。スライドとリクライニングも左右分割で可能な点も両者同じです。
新型N BOXカスタムでは、ホンダご自慢の、リアシートの座面が畳めるチップアップ機構を採用しています。座面を跳ね上げれば背の高い荷物を積める空間が出現するので、ベビーカーも畳まずに積むことが可能です。
対して新型スペーシアカスタムは、リアシートに新機軸のマルチユースフラップを採用。オットマンモード、レッグサポートモード、荷物ストッパーモードという3つのモードから選べて、高い利便性を発揮します。
豪華なオットマンについつい目を奪われますが、実はレッグサポートモードはロングドライブに効果を発揮する優れものです。
広さの比較
室内の広さは各メーカーによって計測方法が異なるので参考数値ですが、室内長は新型N BOXカスタムが2,125mm、新型スペーシアカスタムは2,170mmと新型スペーシアカスタムが長いのに対し、室内幅は新型N BOXカスタムが1,350mm、新型スペーシアカスタムは1,345mmと、新型N BOXカスタムが広くなっています。また、室内高は新型N BOXカスタムの1,400mmに対して新型スペーシアカスタムは1,415mmで、新型スペーシアカスタムが勝っています。
スライドできるリアシートを最も下げた状態での後席の膝下は、新型N BOXカスタム、新型スペーシアカスタムともに、大人が足を組んでも余るほどの広さがあります。
なお、新型スペーシアカスタムは、先代モデルで好評だったスリムサーキュレーターを天井に装着しており、マルチユースフラップが追加されたことで、後席の快適性は新型N BOXカスタムよりも少しリードしている印象です。
静寂性の比較
新型N BOXは遮音フィルムを追加したフロアカーペットで、タイヤなどから発生するロードノイズを低減していますが、カスタムでは、同時にルーフライニングに吸音シートも採用することで、エンジン音や風切り音などの車内への侵入もシャットアウトしています。標準車と乗り比べると、新型N BOXカスタムの静粛性の高さははっきりとわかります。
一方、新型スペーシアは、標準車、カスタムともに、遮音バッフルを後席回りに採用したのをはじめ、アンダーボディ接合面に減衰接着剤を採用。さらにルーフパネルとメンバー接合に高減衰マスチックシーラーを採用するなど、静粛性を向上させています。
この2車種、スーパーハイトワゴンの中では上位の静粛性を実現していますが、新型でいえばエンジン音の侵入がより少ない新型スペーシアカスタムのほうが静粛性は高く感じました。
萩原文博氏の一言
利便性、静粛性が大幅に向上した新型スペーシアカスタムがリード
初期費用が不要で、税金なども込みで月額20,000円ちょっとから新型N BOXカスタムや新型スペーシアカスタムの新車に乗れるカーリースなら、予算内でグレードアップやオプションの追加も可能に。
とりあえずローンでもカーリースでも絶対に必要な与信審査を気軽に試せる「お試し審査」で審査を済ませておけば、後々の検討や手続きもスムーズになります。
ラゲッジルームを比較
◆新型N BOXカスタム
荷室長 | 440~630mm |
---|---|
開口高 | 1,205mm |
荷室高さ | 470mm |
◆新型スペーシアカスタム
荷室長 | 不明 |
---|---|
開口高 | 1,150mm |
荷室高さ | 510mm |
ラゲッジルームの使い勝手は、軽自動車全般的に完成の域に達しています。
新型N BOXカスタムと新型スペーシアカスタムも、リアハッチ側からの操作性はどちらも高く、リアシートのショルダー部にリクライニングのレバーがあるほか、ラゲッジスペースの床面にもスライドのレバーもしくは紐が設置されています。
ラゲッジ容量もほぼ互角ですが、重たいものなどの載せやすさでいえば、荷室の地上高が低く、開口高が大きい新型N BOXカスタムになります。
一方、シートのスライド量の比較では新型スペーシアカスタムのほうが大きく、床面がフルフラットになるのも新型スペーシアカスタムの強みです。新型N BOXカスタムは緩やかな角度がついているので、置いている物が前方に動いてこないというメリットがありますが、フラットなほうがうれしいという方が多いのではないでしょうか。
また、新型スペーシアカスタムは、後席格納時に先代モデルより40mmの低床化を実現しています。自転車の積み込みにも配慮しており、後席格納時の荷室高は27インチまでの自転車に対応する1,125mm、開口部下部には車輪を通すための溝もあります。
萩原文博氏の一言
お子さんの送り迎えには新型スペーシアカスタムのほうがうれしい配慮がある
安全性能、運転支援システムを比較
最近は軽自動車でも運転支援システムが充実しており、一定のレベルに達した感はあります。なかなか比較しにくいポイントですが、運転支援システムの核となるデバイスが1種類なのか2種類なのか、また、どのようなシステムを使用しているのかはチェックしておきたいポイントです。
運転支援システムを司るデバイスの比較
運転支援システムを司るデバイスについては、新型N BOXカスタムは「Honda SENSING」、新型スペーシアカスタムは「デュアルサポートII」と、モデルチェンジを機にどちらも最新スペックにアップデートされています。
自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)の肝となる検知システムは、新型N BOXカスタムが性能向上型の広角カメラなのに対し、新型スペーシアカスタムは、物体までの距離を把握するのが得意なミリ波レーダーと、物体の位置や走行車線の形状などを把握するカメラの2種類を使用しています。
個人的には複数のデバイスを使用している新型スペーシアカスタムほうが、さまざまなシーンで効果を発揮しやすいと考えます。
衝突被害軽減ブレーキの比較
衝突被害軽減ブレーキについては、新型N BOXカスタムには「衝突軽減ブレーキ(CMBS)」、新型スペーシアカスタムには「デュアルブレーキサポートII」として採用されています。
新型N BOXカスタムは新型カメラの採用で衝突回避・被害軽減を支援しており、検知対象は車両や歩行者、人が乗車して移動する自転車になります。
対して新型スペーシアカスタムは、右左折時の歩行者や自転車、右折時の自動二輪車も検知可能となっており、衝突被害軽減ブレーキとしての性能で見ると、新型スペーシアカスタムのほうが上回っています。
新採用の機能の比較
最近のホンダは駐車場などで多発する誤発進事故の対応に力を入れている印象です。新型N BOXカスタムでも、障害物の見落としなどによって衝突の恐れがある場合に作動する近距離衝突軽減ブレーキや、システムが急アクセルを判断したときに作動する急アクセル抑制機能を搭載しています。
新型スペーシアカスタムも、近距離衝突軽減ブレーキと同じような低速時ブレーキサポート(前進・後退)を装備しています。新型スペーシアカスタムの優れている点は、高速道路などでの追従走行も可能となるアダプティブクルーズコントロールに、カーブ速度抑制機能や車線変更時の補助機能といった独自の機能を搭載していることです。この2つの新機能は非常に実用的です。
萩原文博氏の一言
新型スペーシアカスタムはデバイスの変更で機能だけでなく性能も向上
燃費性能を比較
WLTCモード燃費 | 新型N BOXカスタム | 新型スペーシアカスタム |
---|---|---|
自然吸気エンジン搭載車 | 19.4~21.5km/L | 22.4~23.9km/L |
ターボエンジン搭載車 | 18.4~20.3km/L | 19.8~21.9km/L |
スズキのマイルドハイブリッドの燃費の良さは、ホンダに限らず他社に対しても大きなアドバンテージがあります。カタログ値でも、新型スペーシアカスタムの自然吸気エンジン搭載車が22.4~23.9km/L、ターボエンジン搭載車が19.8~21.9km/Lをマーク。新型N BOXの自然吸気エンジン搭載車は19.4~21.5km/L、ターボエンジン搭載車が18.4~20.3km/Lとなっていて、マイルドハイブリッド搭載の新型スペーシアカスタムが上回っています。
以前テストした時のターボ車の実燃費は、新型N BOXカスタムは18.5km/Lでしたが、新型スペーシアカスタムは20km/Lを達成し、カタログ値同様に新型スペーシアカスタムが良い結果を出しました。
新型N BOXカスタムが搭載しているエンジンは、最高出力58ps、最大トルク65Nmを発生する660cc直列3気筒DOHCエンジンと、最高出力64ps、最大トルク104Nmを発生する660cc直列3気筒DOHCターボエンジンの2種類です。
対して新型スペーシアカスタムも、最高出力49ps、最大トルク56Nmを発生する660cc直列3気筒DOHCエンジンと、最高出力64ps、最大トルク98Nmを発生する660cc直列3気筒DOHCターボエンジンを搭載しています。
スペック上では新型N BOXカスタムが上回っていますが、新型スペーシアカスタムでは、自然吸気エンジンには最高出力2.6ps、最大トルク40Nm、ターボエンジンには最高出力3.1ps、最大トルク50Nmを発生するモーター機能付発電機(ISG)とリチウムイオンバッテリーを組み合わせたマイルドハイブリッドシステムを採用しています。
萩原文博氏の一言
新型スペーシアカスタムはマイルドハイブリッドの効果が絶大
走りを比較
N BOXカスタムは走りの良さで定評がありましたが、新型はさらに磨きをかけています。一方のスペーシアカスタムも、車両重量の軽さ+マイルドハイブリッドを活かしたスムーズさに加えて、新型はN BOXに迫る走行安定性を手に入れました。
エンジンを比較
どちらも自然吸気エンジンで高速道路を巡行するのにも十分なパワーを持っています。また、追い越し加速などでは、新型N BOXも新型スペーシアもカスタムのみに搭載されたターボエンジンの余裕が魅力です。
新型N BOXカスタムのターボは、さすがエンジンのホンダと思わせるスムーズさと伸びの良さが特徴です。
一方で、旧型では少々差を感じたスペーシアカスタムのターボも、前述のように静粛性が高まったことで、新型はN BOXとの差を縮めている印象です。
いずれにしてもカスタムらしさを走りに求めるのであれば、プライスタグは気になるものの、ターボ搭載グレードを検討したいところです。
足回り・乗り心地の比較
新型N BOXカスタムは、先代モデルのプラットフォームをキャリーオーバーしています。しかしフロント&リアサスペンション締結適正化、さらにフロント&リアダンパーの減衰力変更、電動パワーステアリングの舵角速度フィードバック制御最適化など、さまざまな改良が施されています。
カスタムにはフロントサスペンションアライメント適正化もメニューに加えられ、乗り心地も操縦安定性も一段と磨きがかかりました。
一方、新型スペーシアカスタムでは、旧型に比べて足回りの進化幅が大きいと感じました。操縦安定性を高めるための構造用接着剤の採用が非常に効果的です。
また、リアバンプストッパーの特性を変更することで、リアシートの突き上げを改善しています。これにより、新型スペーシアカスタムは街乗りだけでなく高速走行時の走行安定性が向上し、N BOXカスタムとの差が従来よりも大幅に縮小しています。
萩原文博氏の一言
N BOXカスタムのリードは変わらないが、新型スペーシアカスタムとの差は少ない
グレードを比較
新型N BOXカスタム | 新型スペーシアカスタム |
---|---|
N BOXカスタム N BOXカスタムターボ N BOXカスタムコーディネートスタイル N BOXカスタムターボコーディネートスタイル N BOXカスタムスロープ |
HYBRID GS HYBRID XS HYBRID XSターボ |
新型N BOXカスタムは、スタンダードな自然吸気エンジンを搭載したN BOXカスタムと、パワフルなターボエンジン、15インチアルミホイール、コンビシートを標準装備したN BOXカスタムターボが基本としてあります。
そして自然吸気車、ターボ車それぞれに、フルプライムスムースシート、ベルリナブラック塗装のアルミホイール、モノトーンとツートーンを選べるコーディネートスタイルが設定されて、さらに車イスを積載するスロープを装備した5グレードが用意されます。
新型スペーシアカスタムは、装備を簡素化したエントリーグレードのハイブリッドGSと、スリムサーキュレーターをはじめ、ステアリングヒーター、マルチユースステップ、15インチアルミホイールなどが標準装備となったXS、そしてターボエンジンを搭載したハイブリッドXSターボの3種類を用意しています。
萩原文博氏の一言
多彩なグレード展開で介護にも使用できる新型N BOXカスタム
価格を比較
◆新型N BOXカスタム
販売価格 | 184万9,100円~236万2,800円 |
---|
◆新型スペーシアカスタム
販売価格 | 180万1,800円~ 219万3,400円 |
---|
新型N BOXカスタム、新型スペーシアカスタムともに、車両本体価格は旧型よりも上がっています。両車の売れ筋グレードの車両本体価格を比較してみましょう。
N-B0Xカスタムコーディネートスタイルは205万9200円。対して、スペーシアカスタムハイブリッドXSは199万5400円です。しかもスペーシアカスタム ハイブリッドXSには15インチアルミホイールをはじめ、ステアリングヒーター、スリムサーキュレーター、ヘッドアップディスプレイ(カラー)といった装備が標準装着されています。
売れ筋グレードで比べると、コスパが高いのは新型スペーシアカスタムといえます。
萩原文博氏の一言
快適装備の充実度で新型スペーシアカスタムのコスパが高い
装備充実、戦略的な価格。カスタム同士なら新型スペーシアカスタムに軍配があがる
N BOXが9年連続で軽乗用車No.1を記録している販売台数において、多くを占めているのがN BOXカスタムです。一方スペーシアは、これまではカスタムより標準車のほうが、比率が高くなっていました。
しかし、新型モデルではスペーシアカスタムの比率が上昇しているとのこと。これは、戦略的な価格設定の効果もあるのでしょう。新型スペーシアは安全&快適装備が標準装着されているカスタムが狙い目です。
マイカーローンでもカーリースでも、新型N BOXや新型スペーシアに月々払いで乗るには審査が必要です。
審査対象の金額を抑えやすいカーリースで先に審査を済ませておけば、予算内で充実した車選びが行えるでしょう。
結果は最短即日、キャンセルも無料でできる手軽な「お試し審査」で、とりあえず審査を試しておきましょう!
※この記事は2023年4月時点の情報で制作しています
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