カーリースの名義変更はどうすればできる？条件や手続き方法、マイカーローンとの違いを解説

カーリースの契約期間中の名義変更は可能？

カーリースの契約期間中に車が不要になったから譲りたい、車の所有者名義を自分に変えて売却したいなど、車の名義変更を望むシチュエーションはいくつかあるでしょう。どのような条件であれば名義変更が可能なのか、名義変更できない場合はどうすればいいのか、詳しく見ていきましょう。

カーリースで名義変更が可能になる条件

カーリースの車の名義はカーリース会社で、契約者は使用者として登録されます。車の所有車名義を契約者にするための名義変更は、一般的には契約期間途中では認められていません。

ただし、契約満了時に車を買い取る場合や、そのままもらえるプランを利用している場合は、そのタイミングで名義変更を行って自身の所有者にすることができます。

一方、カーリースの契約者名義を変更したいといったケースでは、結婚などで法的に名字が変わったなど、契約者自体が同じケースであれば可能です。ただし、親から子供へ名義を変更するなど、契約者が異なる名義変更は原則として認められません。これは法人契約であっても同じです。

契約期間途中で契約の名義変更をしたいときはどうすればいい？

病気や免許返納で車に乗れなくなった、契約者が亡くなったなど、名義変更を希望する理由はさまざまあると思いますが、どのような場合でも中途解約を行うのが一般的です。

とはいえ、中途解約は、違約金として残りの契約期間分の月額料金を一括で支払うなど、まとまった費用が発生する可能性があります。中途解約のリスクを抑えるためにも、契約年数は慎重に検討することが大切です。

なお、免許返納や死亡による中途解約の場合は、違約金が発生しないサービスを用意しているカーリースもあります。

カーリースとマイカーローンの名義変更との違いは？

マイカーローンは車の購入費用を借り入れる金融商品であることから、車の実質的な所有者はマイカーローンで借入れを行って車を購入した人になります。ただし、ディーラーを介して信販会社などのローンを組んだ場合、返済期間中はディーラーが車を担保にすることから、「所有権留保」となって、車の名義はディーラーになります。

この場合の所有者は、カーリースにおけるリース会社とは異なり、納税の義務などはありません。そのため、自動車税（種別割）などの納付は車を購入した方が行う必要があります。

一方、返済が終わるまで名義変更ができない点や、返済期間途中で解約すると残債の一括返済が求められる点等は、カーリースもマイカーローンも同じです。

名義変更をしないでカーリースの契約者以外が運転するのは大丈夫？

カーリースの中には、車のおもな使用車は契約者で、同一世帯の家族がときどき使用する程度であれば、契約者以外の方の運転を認めているサービスもあります。条件はカーリース会社によって異なるため、事前に確認しておきましょう。併せて、自動車保険（任意保険）の保証範囲についても確認しておくことが大切です。

なお、条件を破る形で契約者以外の人がカーリースの車を利用した場合、事故などが起きた際に補償されない可能性があります。また、名義貸しという犯罪行為に該当すると判断された場合は、罪に問われることにもなるので、絶対にやめましょう。

カーリースの名義がリース会社にあることのメリットとデメリット

カーリースの車の所有者名義がカーリース会社になることでデメリットが多いように感じますが、一方でメリットもあります。名義を持たないことのメリットとデメリットについて見ていきましょう。

所有者名義がカーリース会社になることのメリット

カーリースはリース会社が車の所有者となっていることから、毎年4月1日時点の車の所有者に課せられる自動車税（種別割）の納税義務はカーリース会社にあります。契約者は月額料金として支払うだけでいいので、手続きの手間が省けるほか、納め忘れるといった心配もありません。一時的にまとまった出費がない点もメリットといえるでしょう。

また、契約満了時には、車をカーリース会社に返却するだけで手続きが完了します。必要な手続きはすべて名義人であるカーリース会社が行ってくれます。

所有者名義がカーリース会社になることのデメリット

前述のとおり、所有車であれば名義変更でクリアできる場面で中途解約金が発生するといった点はデメリットといえるでしょう。また、契約満了時には原則として車を返却することから、売却して車をお金に換えるといったこともできません。

ただし、買取りやもらえるプランを選べば、契約満了時に名義変更を行えて、その後の車の取り扱いは所有者として自由に決められるようになります。

名義変更ができる買取りやもらえるプランのカーリースとは？

カーリースでは原則として契約満了時に車を返却しますが、中には買取りやもらえるプランなどが選べて、リース車の名義変更を行ってマイカーにできるサービスもあります。どのようなカーリースなのか、注意点と併せて見ていきましょう。

車が買い取れるカーリースの特徴

カーリースは返却を前提としていることから、契約満了時の車の想定査定額を「残価」として設定し、車両本体価格から差し引いて月額料金を算出しています。

この残価は契約満了時に車を返却することで相さいされるのですが、残価を現金で支払って精算すれば、名義変更を経てマイカーにすることができます。

ただし、車の買取りができるのは、残価の金額を公表している「オープンエンド」という契約方式の場合になります。

オープンエンドは契約満了時の車を査定して実際の価値を出し、契約時に設定した残価との差分を精算する契約方式です。契約満了時の車の査定額が残価よりも高かった場合は差額のキャッシュバックを受けられますが、残価を下回っていた場合には差額を支払う必要があります。

買取りを希望していた場合、残価に加えて残価との差額も支払うことになるので、経済的な負担が大きくなる可能性がある点に注意が必要です。

もらえるプランのカーリースの特徴

車がもらえるカーリースは、「オープンエンド」という残価精算を行わない契約方式で利用できるサービスです。契約時に残価を設定する点はオープンエンドと同じですが、契約満了時の車を査定することはなく、返却するだけで完了する契約方式になります。

車がもらえるプランを選んだ場合は、残価設定を行わない、もしくは、残価は設定するものの、車の返却で相さいするはずの金額相当をオプション料金として分割で支払うことになります。

そのため、契約満了時に追加で費用を支払うことなく、名義変更手数料だけでマイカーにすることができます。

もらった後は車の売却や名義変更が自由に行えるため、いずれ名義変更の可能性がありそうなときなどは、車がもらえるカーリースで契約をして、一定期間が過ぎた後はマイカーとして利用しておくと、柔軟に対応できるでしょう。

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カーリースの名義変更の可能性があるなら、契約時に備えた選択を

カーリースは原則として名義変更ができず、やむをえない場合は中途解約金が発生するため、そのリスクを最小限に抑えるためにも、将来を見越して契約内容を検討することが大切になります。いずれ名義変更が必要になりそうな可能性があるときは、車がもらえるカーリースを利用することも視野に入れて検討してみましょう。

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※この記事は2023年9月時点の情報で制作しています